商品のネーミングもユニークで話題に。鹿児島の観光名所といえば雄大な桜島。その桜島の火山灰とあれば、観光客にはこれとない土産になりそう。問い合わせ先は、垂水市観光・地域産業活性化協議会(市商工観光課)・電話0994\-32\-1111(画像クリックで拡大)

 住宅や車・洗濯物を汚し、農作物などに大きな被害を及ぼしてきた、鹿児島県・桜島の火山灰。そんな住民たちにとっての“厄介者”が、なんと地元の土産品として“人気者”になった。桜島とは陸続きで、降灰に頭を悩ませてきた同県垂水市の観光・地域産業活性化協議会が発売した、火山灰の降灰体感缶詰「ハイ(灰)!どうぞ!!」がそれだ。

 同協議会スタッフが、市役所の屋上で集めてゴミなどを取り除いた火山灰を、小袋に入れて道の駅で無料配布してみたのは今年5月のこと。地元住民からは「そんなものどうするんだ?」という声もあったというが、これが旅行の記念品として予想外の評判に。そこで、観光客や修学旅行生、県外へ転居した人に向けた缶詰の土産品として販売を企画した。

 2010年10月、1000個限定で同市牛根麓にある道の駅などで試験販売したところ、文字どおりあっという間に完売。予想外の売れ行きで、用意していた缶詰が約10日でなくなってしまったという。テレビをはじめとするメディアでの反響も大きく、今回ついに正式商品化へこぎつけた。協議会は「灰の缶詰は鹿児島でも初めてでは? その珍しさと、お土産には手頃な値段がうけたのだと思いますね」と話す。

 缶詰は灰100g入りで100円。「道の駅たるみず」で販売し、今後は土産物店での販売やネット通販などの展開も意欲的に考えている。「鹿児島土産と言えば火山灰の缶詰」と言われる日も、遠くはないのかもしれない。

(文/梶 里佳子)