皆さん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの山田英次です。

 7月末から連載してきたコラムも、第10回の今回で最終回になります。これまでの説明で、子どもを1人育てて社会に送り出すために、どの程度のお金がかかるのか。そのための準備金額を、どのように検討して目標を定めるのか。これらの点について、イメージをつかんでいただけたかと思います。

 今回は、子供がいる皆さんが最も関心を寄せる「貯蓄方法」、つまり教育費積立プランについて解説します。

なぜ、学資保険?

 教育費に関する相談に来られる方から、よく聞かれる質問の一つは、「どの生命保険会社の学資保険が最も効率良く増えるでしょうか?」というものです。

 もちろん家族構成などの情報を伺えば、回答するのは容易です。しかし、まず皆さんには視野を広げて頂くことを目的に、次のようにコメントしています。「なぜ、学資保険で積み立てようと考えておられるのですか? ほかの手段、例えば銀行や財形などの手段は検討しないのでしょうか?」。

 少々意地悪な質問に感じるかもしれませんが、お金の課題を解決する際には、「多くの選択肢を持つ」ことはとても大切です。そこであえて、相談の冒頭に伺っています。すると多くの方は、この質問に対する明確な答えを持っていないことが分かります。

 多くの方は、「学資は、学資保険で貯めるのがいいと思ったので……」。あるいは、「妻や親が、子どもが産まれたのだから学資保険に入るべきだと言っているので……」といったコメントをされるのです。

 確かに学資保険は、子どもの教育費を貯める有益な選択肢の一つです。しかし、その特性を知らないままで手を出すのは危険な行為です。「効率よく教育費の準備をしたい」と思って加入したのに、後から計算してみたら元本割れに気付いて青ざめた、といったケースもあります。

 読者のみなさんには、他の金融商品と同様に慎重に検討する必要があることを、理解して頂きたいのです。不利な条件で10年以上の長期間に渡って貯蓄を継続することは、とてつもないストレスをもたらします。