前回、地方都市のモバイルインフラ事情について取り上げたが、携帯電話の世界において、PCのインターネットの世界では取り上げられる機会の少ない要素として、もう1つ、携帯電話向けのWebサイトやコンテンツの世界が挙げられる。今回はそうした中から、若い女性から非常に高い支持を得ている、携帯電話専用のブログサービス(ケータイブログ)を取り上げてみたい。

利用者の大半が若い女性、首都圏より関西で人気のサービスも

 ケータイブログは、若い女性の間では人気、知名度共に高いサービスで、ファッション誌でその名が頻繁に取り上げられており、現在、人気ブロガーが誌面をにぎわしている。

 しかし、若い女性向けのファッション誌や携帯サイト以外に情報が出回ることはほとんどなく、存在自体を知らないという人も少なくないのではないだろうか。

 ケータイブログといっても、その中身は「Amebaブログ」「Livedoor Blog」といったブログサービスの一種であることに変わりはない。大きな違いは、携帯電話からしかアクセスできない、あるいはPCでの利用に制約があるなど、あくまで携帯電話主体で利用するという点だ。だが、そうした環境が、利用者属性の決定的な違いを生み出している。

ケータイブログサービスの1つ「DECOLOG」。携帯電話からのみ利用可能なサービスだが、若い女性に高い人気を誇っている

 冒頭でも触れた通り、主要ケータイブログの利用は20歳前後の若い女性が8割強と、圧倒的多数を占めている。こうした層は、PCをあまり利用しない、あるいは携帯電話の利用に積極的であるため、PC主体のブログサービスではなく、ケータイブログを選択していると考えられる。また携帯電話のコミュニティサービスといえば、中高生が積極利用するものというイメージが強いが、ケータイブログは、それよりもやや年齢層が高く、高校生から大学生が中心だ。

 さらに人気のケータイブログの月間ページビュー数を見ると、クルーズの「CROOZブログ」は18億(2010年5月時点、同社平成22年3月期決算説明資料より)、ミツバチワークスの「DECOLOG」は57億(2010年7月時点、同社メディアガイドより)となっている。他のブログサービスと比べても、高い利用率を誇っている。

 そしてもう1つ、サービスによって利用者の多い地域が大きく異なるというのも、大きな特徴といえるかもしれない。例えば、先に挙げたCROOZブログは関東と東北・北海道の利用者が多く、DECOLOGは関西より西の利用者が半数を超えている。これは、それぞれのサービスが、宣伝ではなく、その地域での利用者同士の口コミによって広がっているものと考えられている。

「CROOZブログ」と「DECOLOG」の利用者地域属性(各社資料を基に作成)(画像クリックで拡大)