人間誰しも美しく生活したいと思っている。それは見た目だけじゃない。中味から美しくということだ。

 それはクルマも同じである。今どきクルマを実用性だけで買う人はいない。だったらトラックやバンでいい。そうではなく、乗る人の身体はもちろん、時には頭や心まで気持ち良くしてくれるから買うのである。それはスタイリングであり、走りであり、質感であり、ブランド性であり、知的興奮を誘うエピソードである。クルマはある意味、五感で味わうプロダクトだ。だから楽しくも難しいのである。

 というわけでこの“ビューティフルライフカー”では私、小沢が美しさや知的エピソードを中心にクルマを語っていこうと思う。

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<コンセプト>
デザインが物語る本質

 日本を代表するコンパクトカー、日産「マーチ」が4代目へとフルモデルチェンジした。世界累計565万台のメガヒット車。しかも、初代と2代目がそれぞれ10年間、3代目が8年間も作られ続けた、日本車にしては珍しいロングセラー車でもある。

 果たして新型で注目すべきは、コンパクトカーとしての使い勝手やコストパフォーマンス以上に、デザインの変貌にある。なぜならこれだけの生産台数と、ロングセラーぶりを考えるとカーデザインも間違いなく“街の景観”となるからだ。3代目にしろ、現在かなりの台数が日本で出回っており、その可愛らしさに日々癒される人も少なくないはず。