店舗デザイン、店員の制服も新しいスタイルに
ターゲットは10代後半~20代前半の女性

 次世代店舗の特徴は、メニューだけではない。店舗デザインやレイアウト、店員の制服なども含め、すべてを新しいスタイルで展開する。店内のデザインはオープンキッチンを思わせるスタイルで、赤とシルバーを基調にしたシンプルながらにぎやかさも感じる。従来のファストフード店舗とはかなりムードが異なる印象だ。アメリカンダイナーとイタリア風カフェの折衷といった感じで、食事からカフェ利用まで幅広く対応する。

 ターゲットは、渋谷公園通りを歩く10代後半から20代前半の若い女性。といっても、大人が入りにくい内装ではなく、幅広い層が気軽に使える店舗になっている。従来は、2階にしかなかったイートインスペースが1階にもできたことで、忙しいビジネスマンの利用もラクになったといえるだろう。

 新店舗で目を引くのは、レジカウンターおよび2階フロアに用意された大型の液晶ディスプレイ。ここに、従来通りのメニューのほか、新メニュー紹介などの広告映像が表示される。特にレジカウンター上部に設置されたディスプレイは、おすすめメニューなどの表示が次々と切り替わって見た目にも楽しく、かつ多くの情報が一度に得られるので、メニュー選びの助けにもなる。店、ユーザー双方にメリットのある仕掛けだ。また、店内の照明はLED電球を使い、省エネにも貢献。階段が狭いのは残念だが、従来店舗の改装である以上、これは仕方がないところだろう。

 場所は奇しくも、マクドナルドの次世代店舗の隣。しかも今は、マックでもチキンメニューを大きく打ち出している最中だ。そのことについて渡辺社長は、「チキンのおいしさを再発見してもらうには、むしろ良かった」と発言。次世代店舗の発表はケンタッキーのほうが早く、店舗のオープンはマクドナルドのほうが早かったわけだが、これらは本当に偶然なのだそうだ。もともと、どちらの店舗も集客力があり、食い合う危険が少ないということもあるだろう。

 この次世代店舗は世界に先駆けた1号店ということだが、今後は、欧州、東南アジア、オーストラリアへと展開する予定。それぞれ、地域に密着したスタイルになるという。国内でも次世代店舗を拡大する予定はあるが、この店は渋谷という立地に特化したスタイルであり、全く同じコンセプトの店を出す予定はないそうだ。ただ、「デザインコンセプトを踏襲したり、一部のメニューが重複したりするといったことはあるかもしれない」(同社)という。ということは、とりあえず今回発表された新メニューはこの渋谷公園通り店でしか食べられないということになりそうだ。

オープンキッチンをイメージして作られた、2F客席のメインテーブル。イスの間隔がゆったりしているのも特徴(画像クリックで拡大)

2F客席の全景。左手の壁面の裏側に、完全分煙の喫煙ルームを用意。壁面はアートを意識したデザインになっている(画像クリックで拡大)

1Fのオーダーカウンター。上部には液晶ディスプレイが用意され、通常メニューのほか、広告映像なども流される(画像クリックで拡大)

店内飲食の商品の受け取りは、オーダーカウンターとは別のカウンターで行うスタイル(画像クリックで拡大)

イメージを一新した新しい制服もこの店舗だけのオリジナル(画像クリックで拡大)

このカーネルおじさんと英文の組み合わせが、新しいロゴマーク。写真のようにドリンクのグラスのほか、様々な場所に印字されている(画像クリックで拡大)

(文/納富 廉邦)