人間誰しも美しく生活したいと思っている。それは見た目だけじゃない。中味から美しくということだ。
それはクルマも同じである。今どきクルマを実用性だけで買う人はいない。だったらトラックやバンでいい。そうではなく、乗る人の身体はもちろん、時には頭や心まで気持ち良くしてくれるから買うのである。それはスタイリングであり、走りであり、質感であり、ブランド性であり、知的興奮を誘うエピソードである。クルマはある意味、五感で味わうプロダクトだ。だから楽しくも難しいのである。
というわけでこの“ビューティフルライフカー”では私、小沢が美しさや知的エピソードを中心にクルマを語っていこうと思う。
<コンセプト>
遂に出して来た奥の手
変な話、女性も独身で30歳、いや30歳なかばを超えると「ええ?」という戦略を採ってくる場合がある。いままで決して足の細さや、スタイルの良さを強調してこなかった知性派美人が、年末のパーティなどで「おお!」という大胆な格好をしてきたりするのだ。
男としては基本喜ばしいし、嬉しい話だが、心のどこかで「なぜにいまごろ」「もっと早くすれば良かったのに」という雑感がよぎったりする。売れないアイドルが、突然脱ぎ始めたのを見るような切なさを覚えるのだ。遂に奥の手を出してきたのか……という。
さておき、「メルセデス・ベンツSLS AMG」の登場である。これは年配の方ならばマニアならずともご存じの50年代の世界的名車、「300SL」の復活であり、言わば“石原裕次郎のSL”であり、“力道山のSL”の再現だ。細かいスペックよりなにより、最大の象徴たるガルウィングドアが証明している。











