皆さん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの山田英次です。

 前回は、少ないリスクで勝負するメリットを検証しました。そこで確認したのは、「リスク(誤差・振れ幅)の少ない状態とは、ハズレ(マイナス運用となる確率)が少ない状態」ということです。今回は、その状態を保つ意義を考えてみたいと思います。

 「ハズレが少ない状態を保ちましょう」とアドバイスすると、中には「そんなことは分かっています」と考える人もいるかと思います。でも実際に、その状態を保つのは至難の業です。

 その主な原因は、多くの人が「勝ち馬に乗りたい」、あるいは「沈みゆく船から脱出したい」という気持ちを抱いているからでしょう。今回は、そのイメージを確認するところから話を進めていきます。

リバランスのイメージ

 ハズレが少ない状態を保つ作業の一つが、「リバランス」です。その目的は極めてシンプルで、資産運用の「根拠のある分散比率を維持すること」です。その具体的なイメージを図にすると、下の【図1】のようになります。

 ここでは、1000万円の資金を活用しての資産運用を行う場面を考えます。仮に、株式に700万円、債券に200万円、現金に100万円と割り振り、1年が経過して、めでたく1500万円に資産が膨らんだとした場合、皆さんならどうしますか?

 【図1】を見るとすぐに分かるのですが、1000万円だった資産を1500万円に膨らませた立役者は、株式です。債券や現金が、ほんの少しの値動きしかしなかったのに対して、当初700万円だった株式は、なんと1200万円にまで膨らんでいます。

 もし自分だったらこの1500万円をどうするか、ぜひ考えてみてください。ただし、現金化するという選択は除きます。

【図1】