去る2010年5月28日、ついにアップルのタブレット型デバイス「iPad」が発売。iPadを販売するソフトバンクモバイルだけでなく、他のキャリア各社も発売に合わせて慌ただしい動きを見せていた。この1週間で、iPadやiPadで注目を集める電子書籍など、どのような関連した動きがあったのかを改めて振り返っておこう。

料金施策の強化でiPad需要に踏み込むイー・モバイル

 iPadを巡るキャリア各社の動向については、本連載でも以前、SIMロックの経緯などについて説明をしている。だが発売直前になって、これまで表立った動きを見せていなかったキャリアも、さまざまな動きを見せるようになってきた。

 まずはイー・モバイルだ。最近、NTTドコモや日本通信が“モバイルルーター”に注力。iPadのSIMロックの影響を通り越して、無線LAN経由で自社回線を使わせるという取り組みを進めている。他社に先んじてモバイルルーター「Pocket WiFi」を投入しているイー・モバイルも、この流れに乗るべく新しい施策を打ち出してきている。

 1つは、8月31日までの期間限定の「新世代WiFiキャンペーン」だ。これは、「にねんM」で契約し、「データプラン」または「データプラン21」に加入した利用者に対し、12カ月間(最大13カ月間)、月額基本料を1000円割り引きするというもの。そしてもう1つは、「にねん得割」。これは、契約種別「ベーシック」に適用できる新しい割り引きサービスで、2年間の継続利用を条件として基本使用料が割り引かれる。これを適用すると、例えばスーパーライトデータプランの場合、月額基本使用料が280円~4680円と、安価で済むようになる。

 Pocket WiFiの販売は現在も好調で、そのためか、新しい端末の投入については特に発表されていなかった。iPadの発売に合わせて料金施策を強化することで、モバイルルーター経由でのiPad通信需要に踏み込みたいというのが、今回の同社の狙いのようである。

イー・モバイルは条件を満たすと1年を超える基本料の割り引きが受けられる「新世代Wi-Fiキャンペーン」を開始。iPadの発売を意識し、料金施策で攻める姿勢を見せている(画像クリックで拡大)