今回メタル斬りするのは、テレビのバラエティ番組や映画などで活躍する女性たちの楽曲です。「矢口真里」「栗山千明」「ベッキー」の3人は歌を通して、いつもとは違うどんな魅力を見せてくれるのでしょうか?

 また、現在発売中の「日経エンタテインメント!」4月号(表紙宮﨑あおい)では「嵐」「KAT-TUN」「Hey!Say!JUMP」を分析しています。こちらもどうぞ。

 みんなはモーニング娘。の曲を聴いて、どのメンバーがどこのパートを歌っているのかを当てられますか? ファンの人たちなら一発で当てられるんだろうけど、僕はそこまでマニアじゃないから、正直言って、ほとんど当てられません。前に、テレビ番組で吉澤ひとみさんと共演したとき、「本人たちはCDを聴いて、どれが自分の声だか分かってるの?」って質問したら、「そりゃもちろん分かりますよー」って言われちゃいました(笑)。

 そんな僕にとって、歴代のモー娘。でいちばん聴き取りやすかったボーカルは、矢口真里ちゃんです。彼女の声だけは聴いたらすぐに分かりました。元気がいい、可愛く歌うだけではない個性のあるボーカルって、練習だけでは得られない、天から授かったものだよね。シンガーとして長く活動を続けていくためには絶対欠かせない、特別な「才能」だと思うよ。

 『風をさがして』は、アニメ『ONE PIECE』のオープニングテーマで、矢口真里ちゃんとヘキサゴン・ファミリーが結成したユニットのデビューシングルです。僕は『ONE PIECE』のことはくわしくないけど、純粋に音楽について感想を言わせてもらうと、この曲はミュージカルの歌みたいだね。ロックやR&Bやダンスミュージックの影響が一切入ってなくて、アニメファンの子どもたちにいっしょに歌ってもらうことを大前提に作ってる気がします。

 こういうタイプの曲って、メインボーカルの立場からすると、歌うのは難しいはずなんだけど、それを感じさせずにこなしているところが、さすが矢口ちゃんだね。彼女はアイドルだけじゃなく、ドラマや演劇の経験もたくさん積んできてるから、歌の中のキャラクターになりきれる「演技力」もきっと人一倍鍛えられてるんだと思います。

 これは僕の勝手な想像だけど、矢口ちゃんの声は、実は本格的なロックとのマッチングもすごくいいんじゃないかな。普通の女性ボーカルだとバックバンドの音量に負けて声が埋もれがちな激しめの曲も、パワフルなロックバラードも、彼女の歌唱力だったら余裕で対応できちゃいそうじゃん。

矢口真里とストローハット
『風をさがして』
アニメ『ONE PIECE』オープニングテーマ。「歌詞は子どもっぽいけど、作りは意外に大人っぽい。ハモリもすごくプロフェッショナルじゃん」。
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