“文具王”の異名を持ち、文具メーカーでユニークな商品を生み出し続ける高畑正幸氏が、最新文具の奥深~い世界をナビゲートする。

 今回紹介するのは、A4、30穴のいわゆるルーズリーフバインダー。素っ気ないネーミングと、懐かしさすら感じるデザイン。見た目はかなりオールドスタイルだが、ウケを狙ってレトロなモノを持ってきたわけではない。

 確かにこのMPシリーズ(コクヨ)は、マイナーチェンジはあったとしても、数十年前からほとんどその形を変えていない(私の物心ついた頃にはすでに実家の事業で使われていたから、30年以上にはなる)。そういう意味では「最新文具ワンダーランド」の名にはふさわしくないかもしれない。しかし、あえて紹介したいのは、何十年経ってもなお現役最強の、ある意味究極のバインダーファイルの1つとして、自信を持ってお薦めできる逸品だからだ。

バインダーMPシリーズ「ハ‐123」(コクヨ)。希望小売価格は2940円(画像クリックで拡大)

 このファイル、他のファイルの1.5倍ほどはある分厚いボードに布張り、フチはスチール製のパイピングで補強。やりすぎぐらいに丈夫なファイルだ。個人というよりはどちらかというと、公共機関などで閲覧される書類や、企業の帳簿や参照書類などに向けた仕様で、単価も正直、一般的な事務用のリングタイプのファイルの3倍近い価格である。

 この耐久性や使い勝手はハンパじゃないのだ。

表紙はボードに丈夫な布を張り、フチはスチール製のパイピングで補強(画像クリックで拡大)