【納富廉邦(のうとみ・やすくに)】1963年、佐賀県生まれ。エンターテインメントを中心に映画、本、美術、伝統芸能全般、デジタル系から小物、プロダクトデザイン、食品、飲料など、いろんなジャンルでいろんなことを書くフリーライター。AllAbout男のこだわりグッズガイドも務める
ノック式万年筆というと、何だかキワモノのように聞こえるかもしれない。だが実は、パイロットが「キャップレス」万年筆を開発したのは1963年、今から46年も前のことだ。その当時はノック式ではなく軸を回すとペン先が現れる回転式だったが、それ以来、絶えることなく新製品を投入し続けているだけあって、その完成度は相当高い。価格も定価ベースで1万円からと、決して安くはない“本気”の製品なのだ。実際に書いてみると、その書き味はキワモノのそれではない。
万年筆の多くはキャップがネジ式になっているため、とっさの際の書き出しが遅い。もちろん、そのゆったりした準備行動が文章を書く際に重要な場合もあるし、それが気持ちいいことも知っている。
しかし、万年筆を日常のビジネスの現場で使うには、そのほんの少しの手間が実はかなり大きかったということを、「キャップレス」のノック式は気付かせてくれる。しかも、たったそれだけのことで、万年筆が普通にビジネスの現場で使えてしまううえに、その書き味がかなりスムーズで早いことにも気がつくはずだ(というか、筆者はそうだった)。







