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山っぽさ全開のスタイルだが、アウトドアアイテムは皆無。超デカリュックとスナフキンを思わせるハットが絶妙に山っぽさを演出している(拡大すると、各アイテムの詳細データも見られます)

 一斉を風靡した「森ガール」ブームが落ち着きをみせているなか、今度は「山ガール」が増殖中だ。ガチガチの本格アウトドア系から、雰囲気だけを抽出した“なんとなく山っぽい系”まで、すでにいくつかのジャンルが生まれている。

 山ガールとは、ニュアンス的には「アウトドアブランド、アウトドア系アイテムで固めている女性」。いわゆる“アウトドア系女子”との大きな違いは、ストリートブランドを中心にしたコーディネートにライト感覚でアウトドア系アイテムを取り入れているところだ。

 もともとは局地的に存在していたスタイルで、野外音楽フェスティバルなどでよく見かけるアウトドアスタイルが元祖。野外フェスは気候が変わりやすい山や海の近くで開かれることが多く、天候や気温の急な変化に対応できるファッションとして行き着いたのがアウトドアアイテムだった。実際、野外フェスに行ってみると、アウトドアブランドの見本市かと思うくらい、アパレルはもちろんのこと、テントやコップまでほぼアウトドアブランドで統一されている。

 ちなみに代表的なアイテムは、マウンテンパーカー。通称“マウンパ”と呼ばれ、顔をすっぽり覆い、雨を防いでくれる。このアイテムは、見た目からしてアウトドアだ。素材はアウトドア系アイテムの定番「ゴアテックス」。ブーツもトレッキングシューズが定番で、こちらもゴアテックスを採用した本格仕様が人気となっている。

密かに続いているローファー人気の中でも次に来ると言われている「タッセル・ローファー」。甲の部分にタッセル(房飾り)が付いているローファーで、米国の弁護士に愛用されていたため“lawyer’s shoe”とも言われる (画像クリックで拡大)

 山系ファッションが一般的なトレンドになった背景には、山系ファッションがマニッシュ(男性的)スタイルにマッチしていることが大きいだろう。アウトドア系アイテムは品質や機能を重視しているため、他のアパレル製品よりも男女のデザインの差があまりない。

 また、野外フェスで使われている現状を察知したブランドが、よりカジュアルに着られるアイテムを増やしたことも要因の一つ。街で目に付くアウトドアアイテムは本格的な登山用のものよりもライトな仕様でスリムなシルエットのものが多く、価格も手ごろ。都市部では自転車ブームの影響で動きやすいスポーツスタイルが注目を集めるなか、スポーツスタイルと親和性も高いのも受けている理由といえるだろう。