「理由は不明だが、依然としてNo.1」と、東京都水道局。家庭における「水の使われ方」で、トイレの使用水量が多くを占めていることについてだ(下グラフ参照)。

 これは、東京都内100世帯を対象に、実際にセンサーを設置して調べた数値で、ここ数年、使用水量の割合に変わりはないそうだ。一方、メーカー各社が手がけた調査では、節水に対するニーズは高く、「商品選択の決め手として、『節水』が第1位」(TOTO)となっている。

 また、節水は単に水不足対策に寄与するだけではない。上水道と下水道の利用量が減少すれば、上水供給・下水処理施設の電力使用量も減る。巡り巡って、温室効果ガスの排出量削減にもつながるのだ。

 そもそも、トイレの洗浄で使われる水量は、どのぐらいなのか、即答できる人は少ないだろう。大1回で13リットルというのが、1980~90年代に設置されたトイレの平均値とされる。2リットルのペットボトルで6本半にもなる。

 一方、洗浄水量6リットル以下(大使用時)のトイレは、「節水型トイレ」とカテゴライズされている。昨年4月以来、その出荷数量は、業界全体で従来型タイプを上回っている。

 業界団体の日本衛生設備機器工業会の自主統計によると、節水型トイレの出荷量は、1996~2007年の12年間で198万1000個だったところを、08年の1年間だけで147万8000個に達している(非住宅用含む)。今年は、さらに洗浄水量を減らした「5リットル以下」の節水型トイレも登場。マンション向け製品もラインアップに加わるなど選択の幅が広がった。従来型タイプを最新のトイレ(4.8リットル)に換えた場合、年間のCO2排出量を30.6kg削減できる(下図参照)。

 仮に、この削減量を家庭内の耐久消費財と比べると、ブラウン管テレビ(20型)を液晶テレビ(20V型)に置き換えた場合は約17kgと約半分。トイレの節水性能はエコの観点では、無視できないレベルにある。