基金加入期間が短い人(中途脱退者)や、解散した基金に加入していた人は…?

 以上は、1つの基金に長く加入していた人の場合。図6のように短い期間で脱退した人(「中途脱退者」という)や、加入していた基金が解散してしまったという場合には、その年金原資は「企業年金連合会」に移換されている。

図6:この人の履歴を見ると、平成4年から平成14年まで厚生年金基金に加入している企業に勤めたため、基金の加入期間があることがわかる。その後、いったん退職してから再就職しているが、再就職先の企業は基金に加入していなかった(画像クリックで拡大)

 ただし、中途脱退者となる要件は、加入していた期間(10年未満、15年未満、20年未満)、退職時の年齢(55歳未満、60歳未満など)等、各基金の規約により異なる。

 中途脱退者に該当し、企業年金連合会に年金原資が移換された人には、退職後しばらくして「年金の引き継ぎのお知らせ」(はがき形式で、年金見込額の概算と支給開始年齢も記載)が届いているはず。

 しかし、退職後に転居し、住所変更届を出していないと、お知らせは届かない。発送したけど宛先不明で戻ってしまったものは、企業年金連合会のホームページで検索できる。お知らせのはがきを見た覚えのない人は、とりあえず検索してみて、分からなければ企業年金連合会に問い合わせを。なお、企業年金連合会でも企業年金記録確認サービスや年金見込額の試算を行っているので、利用してみるとよいだろう。

基金に加入していたはずなのに、カッコ書きがない!?

 確かに基金に加入していたはずなのに、定期便の記録には基金の加入期間が載っていない、ということもある。それは、基金が「代行返上」したからだ。

 「代行返上」とは、読んで字のとおり、基金が代行していた年金原資を国に返し、年金の支払者も国に戻ることを意味する。したがって、定期便の記録上は基金に加入していなかったのと同じになる。

 しかし、解散ではなく代行返上しただけの場合は、確定給付企業年金法の「企業年金基金」などに移行し、存続している。厚生年金基金の上乗せ給付部分は新たな企業年金制度が引き継いでいるので、忘れずに請求しよう。連絡先は、大体が厚生年金基金のときと変わらないが、分らなければ企業年金連合会に問い合わせを。

「昔のことなんて、覚えていない」「昔の退職時の手続きなんて覚えていない」という人も多いだろう。中には、「厚生年金基金加入員証」が見当たらなくて、加入していた基金の名称も分からない人もいるだろう。昔加入していた基金が解散していないか、代行返上していないかという情報も知りたいだろう。そういう人は、勤めていた会社に問い合わせてみよう。「それは気まずい」というときや、その会社がすでに廃業している場合などは、元同僚に聞いてみるのも一つの手だ。

 なお、社会保険庁では、各個人が加入していた基金の情報も管理しており、社会保険事務所等の相談窓口に問い合わせると、教えてもらえる。代行返上した基金の加入員であったことも、資格画面を調べてもらえば記号で分かるようになっている。

 加入していた基金が解散していることが分かったら、その年金原資は中途脱退者と同様、企業年金連合会に移換されているので、「企業年金記録確認サービス」を利用することをお勧めする。

企業年金連合会
0570・02・2666(年金相談室ナビダイヤル)
(IP電話、PHSからは03・5777・2666)
http://www.pfa.or.jp/