リーマンブラザーズの破綻

「弊社の変額年金保険を申し込めるのは今月末までです!!」

 2009年になってから、何度も聞いた言葉です。

 状況が変わった、つまり笑顔が消えたのは、2008年の秋のことでした。皆さんご存じのとおり、昨年9月のリーマンブラザーズの破たんを契機に世界中の株価が雪崩を打ったように暴落し始めたのです。その結果、変額年金保険によって束ねられていた投資信託の時価も激減し、変額年金保険は、膨大な損失を抱え込むことになってしまいました。

 世界中の資本主義経済が破壊され、もう、二度と株価が上昇に転じることはないのではないか、日経平均株価は5000円を、ニューヨークダウは3000ドル以下に落ちこむのではないか、などという極端な悲観論を唱える専門家もいましたが、現在のところ、どうやら最悪の事態は避けられたように見受けられます。日経平均株価は1万円近辺で、ニューヨークダウも1万ドル近辺で推移しています。

 それでも、まだ、リーマンブラザーズの破綻前までには戻っていないのが、現状なのですが、元本保証型の変額年金保険に関して言えば、笑顔が消えたままなのは1者だけなのです。それは、商品を提供した保険会社です。

 資金を投入した投資家は、最悪でも時を待てば元本が戻ってくる権利をもっていますし、それを販売した銀行は販売後の変額年金保険の時価には無関係です。大変なのは、まだ値が戻り切ってはいない変額年金の元本保証をする義務を負っている保険会社です。

 そして2009年に入り、ほとんどの保険会社が、「これ以上未来の元本保証をするリスクを膨らませてはならない」との判断をし、商品の提供を停止しました。

 その結果、「弊社の変額年金保険を申し込めるのは今月末までです!!」という言葉を耳にする機会が増えた訳です。

 「ゆとりと安心感をもって激減した資産残高を眺めている人」とは、時を待てば元本が戻ってくる権利を持っている人だったという事です。