元本保証の安心感

 保険会社が提供する運用商品である変額年金保険は、2002年に銀行の窓口での販売が解禁となりましたが、これは、投資信託の集合体とも言える金融商品です。

 したがいまして、資金を投入した後は日々、資産残高が変動するわけですが、固定金利以外の金融商品を提供することに慣れていない銀行員の中には、5年後、10年後の資産残高が確定していないリスク商品を提供することに不安や戸惑いを感じる人も少なくありませんでした。また、それまで、銀行と郵便局以外にお金を預けたことのない多くの日本人にとっても、変額年金保険は恐怖の対象となっていました。

 そのような状況を一変させたのが、元本保証型の変額年金保険の登場です。これは予め定めた満期時に、元本を下回る時価となっていたとしても、元本を受け取ることができるという、いわば損失補てんに近い特性をもっているものでした。もちろん、満期時に元本を上回る時価となっていれば、その金額を受け取ることができる仕組みになっていたため、当時は、安心感と期待感が両立した魅力的な金融商品だという高い評価をされていました。

 もちろん、この金融商品には、保証料に近い位置づけのコストが内在しているため、私たち投資家が負担する運用コストは高めではありますが、それでも、2003年から今回の金融危機が表面化するまでの約5年間の株価の急上昇にも助けられ、預金とは比較にならないパフォーマンスとなり、販売した銀行、資金を投入した投資家、そして商品を提供した保険会社の3者が笑顔でいることができました。