あなたは自分の加入している生命保険について、どの程度理解しているだろうか? 例えば、1年後に死亡したとして、遺族に支払われる保険金はいくらか。20年後、40年後の場合はどうか。また、保険料の払い込み終了はいつで、60歳までに支払う保険料の総額はいくらか。これらに即答できる人は、それほど多くないに違いない。しかし、それを嘆く必要はない。そもそも現在の生命保険の仕組みは非常に複雑で、素人に簡単に理解できるようなものでないからだ。「理解できないのは、自分が悪いからではなく、売り手にも問題があるからでは、と思います」(ライフネット生命副社長・岩瀬大輔氏)。
最近、そのリスクが指摘されることの多い「更新型定期特約付き終身保険」や「利率変動型積立保険(=アカウント保険)」に関しても、生命保険業界に携わる関係者を除けば、きちんと内容を把握している人はかなり少数のはずだ。だが、実はこれら、名前は仰々しいが、特殊な内容の保険では全くない。むしろ、どちらも非常にポピュラーな生命保険。大手生命保険会社がCMなどで盛んにPRしている商品にも、この2つが多く含まれる。
そうなると放っておくわけにはいかない。どういう内容の保険で、どんなリスクがあるのかを各自がしっかりと把握しておくことが必須になる。そこで、従来型の「更新型定期特約付き終身保険」と「利率変動型積立保険」の主な内容、考えうるリスクについて、営業コストなどを削減して安い保険料を実現し、シンプルな保険商品をインターネット上で展開する、ライフネット生命副社長の岩瀬大輔氏に話を聞いた。
膨大な保険料が発生する「更新型定期特約付き終身保険」
「更新型定期特約付き終身保険」とは、「終身保険」に「定期保険」という特約が上乗せされた商品で、かつ定期保険の保障額を10年、20年など一定期間ごとに見直せる、というものだ(※図1参照)。
「一生涯の保障も確保しつつ、現役世代の間は大きな保障を得られるのが最大のメリット。最初の保険料が安くて済むので、若い世代にとっては助かる面も多いと思います」
ただし、素人には分かりにくい複雑な構成を取る保険だけに、気をつけておかなければ、うっかりはまってしまう落とし穴もある。
「子供の成長や貯蓄高の増加に伴い、一定期間ごとに定期保険部分の保障額を見直し、適正化していけば保険料を抑えられますが、保障内容を維持したまま半ば自動的に更新してしまうと、その時の年齢で再計算されるため、保険料がどんどん高くなる。総額で考えると莫大な保険料を支払うという結果になりかねません」
例えば、200万円の終身保険に3000万円の定期保険特約が付く場合、30歳〜39歳で月々1万円強程度だった保険料が、40歳〜49歳で2万円弱に増加するのが一般的。死亡率が高まる50歳〜59歳では4万円に達することもある(※図2参照)。これらを合計すると、30年間でおよそ保険料は800万円超。10年ごとに保険内容を見直せるフレキシビリティがメリットと言われているが、30代の時に中身をよく吟味せずに加入してしまうと、後から予期しなかった出費に苦しむことになりかねない。











