損害保険料率算出機構が定めた「参考純率」は、損保会社が「純保険料率」を決める際の指針。2年ほど前から自動車保険は値上がり傾向にあるが、今回の見直しである意味“値上げのお墨付き”をもらったともといえる(出典:損害保険料算出機構「参考純率のあらまし」PDFファイル(画像クリックで拡大)

 自動車の任意保険料が来年度から値上がりする……。マイカー所有者にとっては、黙っていられないニュースが報じられている。どちらかというと、身の回りのものが値下がり気味の今、時代に逆行するような値上げ話に驚かれた人も多いはず。なぜ、自動車保険料が値上がりするのか? その理由から、まず見ていこう。

 値上げ話の発端は、損保会社が加盟している「損害保険料率算出機構」が「参考純率」を6年ぶりに見直したことにある。契約者が支払っている自動車保険料は、事故を起こしたときに支払われる保険金部分(純保険料)と、事業を運営するための経費(付加保険料)が含まれている。

 参考純率は純保険料の算出にも影響を与えるため、参考純率が上がれば当然、保険料に跳ね返ってくることになる。もっとも、参考純率にどの程度準じるかは、損保会社にゆだねられている。参考純率に従わなければならないという義務はない。

 では、なぜ参考純率が見直されたのか。その大きな理由は「保険料収入の減少」だ。その中身をみると「若者の自動車離れ」や「コンパクトカー人気」の影響が大きいことが分かる。18歳になったら普通車免許を取り、バイトをして中古車を購入する……といった若者が減少。そしてセダンやワンボックスなどから、保険料が安いコンパクトカー、軽自動車へと乗り換える人が増えた。加えて、1台当たりの支払保険金が増えていることもあり、大手損保会社を中心に収支が軒並み悪化している。

 損害保険料率算出機構が09年6月に発表した資料によると、平成19年度の保険実績統計に基づいて今後の自動車保険収支を算出したところ、収支全体で今後5.7%の赤字が見込まれるという。そもそも参考純率とは、「契約1台当たりの純保険料(収入)」=「契約1台当たりの支払保険料(支出)」で算出する。このため、収支バランスを取るには平均5.7%の引き上げが必要と判断したのだ。

■変更履歴
 初出では本文中に「損害保険料算出機構」との記載がありましたが、正しくは「損害保険料率算出機構」です。お詫びして訂正いたします。該当部分は修正済みです。[2009/9/8 16:11]