非常食と聞いて、どういった商品を思い浮かべるだろうか。おそらく乾パンや水で戻して食べるフリーズドライ食品、缶詰といったものを挙げる方が多いことだろう。非常食とは、長期間保存でき、調理をしないで食べられる食品のことをいう。商品の目的から、味よりも利便性を重視している向きがある。賞味期限がもうすぐ切れるという理由で何度か非常食を食べたことはあるが、正直なところ「また食べたい!」という気持ちは起きなかった。
これは個人的な意見ではなく、多くの方が実感されていることだ。実際、災害に遭った多く方が、避難所で配られた食事に対する不満を口にしている。ただでさえ避難生活にストレスを感じるのに、食事もままならないのでは不満も言いたくなるのだろう。定番の非常食や、炊き出しのおにぎり、市販のパンばかりでは飽きてくるし、栄養のバランスにも欠ける。
「非常時なのだから食べられるだけで感謝しなければならない」とおしかりを受けそうだが、その考えには賛成しかねる。最近は、以前にも増して、被災者への細やかなケアが求められている。避難生活による負荷が原因で体調を崩し、亡くなる方もいるのだ。では、被災者のストレスを減らすためには何が必要か? 突き詰めて考えると“食”の大切さに気づく。非常時だから非常食で済ませるのではなく、非常時こそおいしい食事をとることが重要なのではないか。
「非常食=生き長らえるための食事」ではなく、「非常食=体力を維持し、気力をみなぎらせる食事」へと変えていく必要がある。そもそもおいしい非常食なんて……あるの? と思われる方も多いだろうが、最新の非常食事情を調べてみて、その充実ぶりに驚かされた。ご飯のおかずにぴったりな和食総菜や調理器具なしで温かい食事が作れるものなど、おいしい非常食が数多く登場している。今回は、なんとも気になる最新の「おいしい非常食」について考えてみた。











