“文具王”の異名を持ち、文具メーカーでユニークな商品を生み出し続ける高畑正幸氏が、最新文具の奥深~い世界をナビゲートする。

 現代の物流におけるダンボールの発明の意味は大きい。

 安くて手軽で汎用性が高く、軽量でクッション性もある。印刷や加工が簡単で、使わないときは畳めば体積が激減する。ちょっとした物を運ぶにも木箱で輸送していた時代を考えれば、ものすごい機動性だ。最近はエコ視点から一部の流通・運送業者の間で使い捨てない通函(商品を入れて取引先・得意先へ運ぶための箱)が見直されてはいるが、それでもまだ当分はダンボール箱に頼らざるを得ないだろう。

資料(全国ダンボール工業組合連合会の需要予測によると、需要は減少傾向にはあるが、2009年の需要予測で約125億㎡といわれている)

 そんな万能梱包資材であるダンボールだが、よくよく考えるとちょっと不便な点も少なくない。中身が見えない、水に弱い、過度に積み重ねるとつぶれる、出し入れの際にフタが邪魔、など。

 日ごろ自宅で1箱だけ使用する程度ではあまり気にならないが、倉庫などで頻繁に出し入れを行うような場合には、ダンボール箱のフタはかなり邪魔だ。特にたくさんの箱を並べて作業するときには、隣り合う箱のフタがペロンと倒れてくるとイラッとする。私は気になりだしたら我慢できないタチ。開けたままで使う時は、フタをカッターナイフで切り取ったり、外側に折り返してガムテープで固定したりしていた。それも数が多くなると、面倒で仕方がない。

 毎日ダンボール箱に商品を出し入れする人たちにも、そんな小さな不満が積もっていたに違いない。そんなイライラに耐えかねた人たちの手によって製品化されたツールが、今回紹介する「ダンパー」だ。

「ダンパー」(キリンヂャカード)。1個126円(画像クリックで拡大)