2009年7月10日、日本で初めてAndroidを採用したスマートフォン「HT-03A」がNTTドコモから発売された。発売前は非常に高い注目を集めていた機種だが、実際に発売されてみると、iPhone 3GS発売時の熱狂ぶりとは対照的に、非常に“地味”な動きを見せている。この差は一体どこから来ているのだろうか?
前評判で高い注目を集めたHT-03A
5月に開催されたNTTドコモの夏モデル発表会で、18ものモデルが発表される中、最も注目を集めていたのがHT-03Aであった。理由は言うまでもなく、日本で初めてプラットフォームにAndroidを採用した端末だからだ。
こと日本においては、キャリア中心に端末やサービスを提供する垂直統合スタイルが主軸となっているが、基本的に国内市場に閉じているビジネスであり、その市場が飽和に近づいていることから、限界が唱えられるようになった。
一方で、Androidをはじめとするオープン性の高いスマートフォンの分野は、モバイルデータ通信同様、過去キャリアが取り組みに消極的であったことから開拓が進んでおらず、今後も成長の余地がある。加えてiPhoneの「AppStore」に代表されるように、それぞれ独自のアプリケーション配信プラットフォームを持っており、特にコンテンツ分野においてマーケットを海外へと広げやすくなる可能性があるため、注目を高めている。
さらにAndroidが注目される要因として、Googleを中心としてキャリア・端末メーカーなどが結成した「Open Handset Alliance」が提供する携帯電話向けプラットフォームであるということも大きい。Googleが中心となっているだけあってGoogleの各種サービスとの親和性が高いこともあるが、より大きいのが、オープンソースで誰でも無償で利用できるということだ。他のスマートフォン向けプラットフォームと比べ、とりわけオープン性が高く、しかもライセンスのコストが不要である。携帯電話は高機能化に従ってソフトの開発コストが急上昇していることから、それが抑えられるというのはメーカー側にとってもメリットが大きい。
Androidを搭載した端末自体は、すでにHTCやサムスンなどが海外で投入済みだ。だが日本で投入されるのはHT-03Aが初。しかも採用しているのがNTTドコモであることから、ソフトバンクモバイルが販売しているiPhoneの対抗馬としても注目されているという側面もある。











