“胸寄せ”のシカケが「実用新案」に登録された三愛の2009年新作水着、“詐欺ブラ”に注目するこのシリーズ。今回は、秘密のカラクリをいよいよ拝見する。モデルによる「使用前後」の比較でそのパワーも確認したい。「ヒモでむにゅってしばると、“肉まん”か“プチ叶姉妹”か……」ってホントなの?

 ※本編は、「詐欺ブラ」後編です。初めてご覧になる方は、前編からお読みになることをお薦めします。

「目下、生産が間に合わない品薄状態」の詐欺ブラ

 見る者を裏切る谷間づくりのシカケが「実用新案」に登録された三愛の2009年新作水着、“詐欺ブラ”(商品名「スタイルアップ」)。梅雨明けの海水浴シーズンに突入し、目下「生産が間に合わない品薄状態」(広報宣伝部)だそうだ。

 こちらが“詐欺ブラ”上下である。

通称・詐欺ブラの正式商品名は「スタイルアップ」。取り扱いは三愛・銀座本店とネット販売のみ(1万5750円)(画像クリックで拡大)

 一見、フツーである。ブラの形はノンワイヤーの「台付きホルター」と呼ばれるもので、同じグループの通常のブラ(比較上これを“非詐欺ブラ”と呼ぶ)と外見は変わらない。詐欺ブラの「表向き」は、非詐欺ブラと酷似している。

ノンワイヤーで、アンダーに押さえ機能として“台”と呼ばれる別布がついた「台付きホルター」。詐欺ブラ(右)と非詐欺ブラ、形のラインは全く変わらない(画像クリックで拡大)

 こうした「台付きホルター」のグループは、「ワイヤー丸出しのお椀みたいなカップ」のブラに比べ、「胸をカバーする布面積が広い」のが特徴だ。「カバー」を意識した水着なので、特に「水着の圧力からハミでるお肉を隠したい」方や、「お椀状のカップだと下着のブラジャーみたいに見えるのが恥ずかしい」といった、わりと年齢層も高めで「系統が保守的」(水着事業部 丸田隆司部長)な女性に需要の多いタイプ、という。

 「胸の大小にかかわらず、販売員も広くお客さまに対応できるんです。試着していただいて、『キレイじゃないですか、胸のここんとこ、ちゃんと隠れてますよ』とか。ただ、ワイヤーがないので胸を寄せる機能がない」(丸田部長)。従来、それが大きな課題だった。ハミ肉は隠したい、だけど谷間は見せたい! そんな女性たちの熱い願いに三愛はどう応えるのか!

「女性のブラは、ここからこう近づけてこう寄ってくるっていう、こういうイメージですよね」(三愛 水着事業部長 丸田隆司さん)(画像クリックで拡大)

「・・・・・・って、オレがこんなことやるのも(笑)」(丸田部長)(画像クリックで拡大)

 「このタイプのブラはもともと(胸が)“流れるデザイン”なんです。(ワイヤーという)堤防がないと胸が横へ流れてしまう。谷間をつくるにはその流れを止めといて、寄せてこないといけない」(詐欺ブラを考案した井尻恵美子パタンナー)

「胸の流れを止めといて寄せてこないといけない」(三愛 水着事業部チーフパタンナー 井尻恵美子さん)(画像クリックで拡大)

 そこで、井尻さんはこんなカラクリを考えた。