高級グルメ路線を突っ走る『ぐるナイ』(正式タイトル『ぐるぐるナインティナイン』日本テレビ/毎週金曜19:00放送)の人気コーナー「ゴチになります!」が絶好調だ。史上空前の大不況で、「外食」より「内食」志向が高まっているというのに、景気の悪い話にはいっさいお構いなしに、超セレブなレストランを舞台に視聴率も独走している。企画そのものが面白いのはもちろんだが、視聴者的には、「実生活ではギリギリ切り詰めているけれど、せめてテレビの世界でくらい、しみったれた話は抜きにして、とびっきり上等な美味しいグルメを食べている気分にさせてくれ!」といった気分なのかもしれない。

放送日 テーマ 店舗 ゲスト 視聴率
2009/01/09 第1回
高級中国料理対決
赤坂樓外樓飯店 高橋尚子 20.4
2009/01/23 第2回
高級カリフォルニア料理対決
ELEMENTS
(エレメンツ)
Gackt 19.1
2009/02/13 第3回
高級フランス料理対決
カメリア 上地雄輔 18.4
2009/02/27 第4回
高級イタリア料理対決
BiCE(ビーチェ)東京 櫻井翔 18.0
2009/03/20 第5回
高級中国料理対決
銀座 飛雁閣 ガレッジセール 17.5
2009/04/09 第6回
高級フランス料理対決
ラ・ロシェル渋谷 綾瀬はるか
小栗旬
18.8
(「表」筆者作成)

 通称「ゴチ」は、1998年10月23日に第1回がスタートして以来、まる10年以上も続いている「テレビの殿堂」入り企画だ。今さらだが、改めてルールを紹介すると……「ナインティナインの矢部&岡村ほかゴチメンバー・レギュラー陣と、VIPチャレンジャー(ゲスト)が、高級レストランでメニューの金額を見ないで料理を注文。設定金額からもっとも遠かった人が、全員が頼んだ料理の合計金額を自腹で支払わなくてはいけない! そして1年間の通算自腹額がもっとも高額だったメンバーはコーナーをクビになる」というゲームである。

 過去10年、「ゴチ」をマネたバッタモンの類似企画が山ほどあったし、今もある。バラエティ志向のディレクター陣が、タレントが店で食事をするだけというシーンに耐えられないからだ。どの番組の会議でも、多くのディレクターが自分の番組の性格にまったく関係なく、「ゴチみたいな仕掛け、何かないですかね?」というリクエストを発する。が、しかし結局その多くが、「ゴチ」を超えられない。何が違うのか? 答えは簡単だ。舞台となっているレストランが決定的に違う。正真正銘、ホンモノの高級レストランを舞台に、むちゃな遊びをしているから面白い。中途半端な店で同じようなことをやっても意味がない。スリルがない。真剣になりようもない。だから「ゴチ」の「店選び」は、番組の「命」だ。最近、ますます番組の生命線でもある店選びに磨きがかかってきているように感じる。

 一方、店側からしても、「ゴチ」に出る広告効果は大きい。この不景気で、どこも閑古鳥が鳴いているレストラン業界にとって、「ゴチ」登場は、願ってもないチャンスだ。では、「ゴチ」の舞台となるレストランは、どのようなプロセスを経て選ばれているのだろうか? 

 独自調査によると、その一つの答えが……なんと、「ネット」だった。