ケータイ料金が複雑になる中で、ユーザーにとって不利な制度が一般化されてしまっている。それは、ズバリ「年間契約割引」のキャンセル料だ。ユーザーを長い期間、永続的に縛り付ける仕組みで、解約時にはなんと1万円近いキャンセル料を払うことに! その実態や回避策に迫った。
「携帯解約時のキャンセル料請求」の苦情が急増!
近畿総合通信局によると、携帯電話の料金に関する苦情が2008年4月以降、急激に増えているという。4月から11月までの7カ月間で、携帯電話料金に関する苦情は620件もあった。2007年1年間の相談件数(570件)を大幅に超える数字だ。
主な相談の内容は、携帯電話のローン関係(途中解約での支払い)やパケット料金(意図せず高額になってしまった)など。それに加え、「携帯電話を解約しようとしたら、高額なキャンセル料を請求された」というものも見られた。これが今回のテーマである「年間契約割引でのキャンセル料」だ。
もっとも分かりやすいのは、NTTドコモとauの「980円プラン」だろう。広告で大きく宣伝されている980円プランだが、実際には「契約解除料(キャンセル料)」が設定されている。
例えば、NTTドコモの「980円・タイプSSバリュー」は、バリュープランという販売制度による割引に加えて、「ひとりでも割50」か「ファミ割MAX50」という年間契約割引により、1カ月の基本料金を980円と低く設定している料金プランだ。
ところが、「ひとりでも割50」か「ファミ割MAX50」に加入している人が途中で解約した場合、9975円ものキャンセル料を払わなければならないのだ。解約するだけで、月額基本料の10カ月分以上にも相当する高額なキャンセル料=違約金を払うハメになる。
NTTドコモとauでは、980円プランの解約時に9975円ものキャンセル料を取られてしまう。無料で解約できる期間も設けられているが、2年間でたったの1カ月間しかない。その期間を狙って解約するのは難しい
■変更履歴
図版内に、例外となる条件(「ファミ割MAX50」の場合は、契約期間10年まで自動継続)を付記しました。[2009/2/2 12:00]
980円プランだけではない。NTTドコモでは「基本料金が半額になる」として、「ひとりでも割50」か「ファミ割MAX50」を大きく宣伝してきた。加入するだけで誰でも基本料金が半額になる魅力的な内容のため、加入するのは当然だろう。
9975円ものキャンセル料が発生するのは、「ひとりでも割50」か「ファミ割MAX50」の加入者だから、多くの人(2008年7月の時点でユーザー全体の約半分)が解約時のキャンセル料の対象となっているわけだ。
auの場合も同様だ。「誰でも割」として、基本料金を半額にする割引サービスを提供しており、実際に多くの人が加入している。こちらも、解約時は9975円のキャンセル料が設定されている。








