モバイルデータ通信に注力し、ネットブックとのセット販売によって大躍進を遂げた新興キャリアのイー・モバイル。しかし、他社もそうした状況をただ指をくわえて見ているわけではない。事実、年末から年始にかけて各地の販売店を回って見たところ、イー・モバイルをけん制する動きが非常に活発化しているのを目にすることができた。

ソフトバンクモバイルが定額データ通信に参入?

 最初に紹介するのは、ソフトバンクモバイルの動向だ。筆者が都心のある家電量販店を確認したところ、ソフトバンクモバイルのデータ通信端末と、ネットブックとのセット販売が行われていたのである。既存キャリアで唯一、ソフトバンクモバイルは定額のモバイルデータ通信サービスを提供していないので、不思議に思う人もいるだろう。だが同社は現在、一部地域の量販店で「データ昼間定額プラン」というサービスを期間限定で提供しているようで、このプランとセットで契約することで割引が受けられるようになっているのだ。

 この「データ昼間定額プラン」とはどのようなプランなのかというと、月額基本料4480円で、1時から18時の「昼間」だけデータ通信が定額で利用できるというサービスのようだ。NTTドコモのようなプロトコル規制はないようだが、18時から翌1時までは1パケット当たり0.0525円の従量制となるため、夜間の利用には適していない。

 他社のモバイルデータ通信用プランが24時間の定額制を実現しているのに比べ、時間が限定されるというのは魅力が薄いと感じるのは事実だ。しかし、その分料金は他社より安めに設定されているほか、Yahoo! BBのADSLへ同時加入すると「データ昼間定額プラン(セット)」となり、基本料2980円で利用可能となる。

 かつてのスーパーボーナスのように、ソフトバンクモバイルは本サービス展開前にこうした期間・契約数限定のサービスを一部で行うことがある。そうしたことから、今回の「データ昼間定額プラン」も、サービスを本格展開する前のテストと考えられ、近いうちに何らかの形で同社がモバイルデータ通信の市場へ本格参入する可能性は高いといえよう。

店頭で配布されていた「データ昼間定額」とADSLのセット販売のパンフレット。これを契約すると1時〜18時の限定ではあるがモバイルデータ通信を2980円で利用できる(画像クリックで拡大)