ゲームシーンに一大ムーブメントを築き、その勢いが他メディアまでも拡大しはじめた『レイトン教授』シリーズ。最新作『レイトン教授と最後の時間旅行』、アニメ映画化、そして09年に向けての展望をレベルファイブ・日野晃博社長に聞いた。

『レイトン教授』が『レイトン教授』であるために

日野晃博(ひの・あきひろ)
レベルファイブ代表取締役。数々のゲーム制作を経て、レベルファイブを設立。『レイトン教授』『イナズマイレブン』シリーズを生み出す一方で、プレイステーション3では本格派ロールプレイングゲーム『白騎士物語 -古の鼓動-』を制作。硬軟を自在に使い分けるヒットメーカー(画像クリックで拡大)

――シリーズ第3弾が完成しました。『レイトン教授』シリーズを改めて振り返っていかがですか。

日野晃博氏(以下、日野氏):1作目の『レイトン教授と不思議な町』(以下、不思議な町)のときは、ストーリーがナゾトキで進むという、普通のアドベンチャーゲームとは異なる、まったく新しいゲームシステムを構築すべく制作を進めました。そして1作目、2作目とタイトルを重ねていくなかで、ドラマとナゾトキの内容がかみ合っていないなど、いろいろな反省点が課題として出てきたんです。

 今回の『レイトン教授と最後の時間旅行』(以下、最後の時間旅行)は、そうした反省点を踏まえて、シリーズの集大成となるべく制作しています。1作目を制作する際に、僕たちが思い描いたゲームに近い作品に仕上がったと思いますね。まさに“レイトン教授 of レイトン教授”と呼ぶにふさわしい完成度ですよ。

――大泉洋さん、堀北真希さんを声優として、レイトン教授とルーク少年役に起用されているのも、シリーズの特徴となりました。

日野氏:普段ゲームをやらないような層にも遊んでもらうことが、『レイトン教授』シリーズの大きな目標でした。また、1作目から作品を重ねていったことで、『最後の時間旅行』では数多くの著名人の皆さんにもご協力してもらい、ドラマに今まで以上の厚みが生まれましたね。メーンキャストの大泉さん、堀北さんだけでなく、今回は小栗旬さんや木村佳乃さん、上川隆也さんといったメンバーのお力を借りられたことで、シリーズの集大成といえる作品になりました。

ニンテンドーDS『レイトン教授と最後の時間旅行』
<商品データ>
発売元:レベルファイブ
対応機種:ニンテンドーDS
ジャンル:アドベンチャーゲーム
価格:5040円
発売日:発売中
(C)2008 LEVEL-5 Inc.
 レイトン教授とルーク少年が、不思議な手紙に導かれて未来のロンドンへ。さまざまな人々との出会いと、数々のナゾトキを経て、消えた大統領の行方を追う。

――あらゆる意味で前作を超えねばならないという、シリーズタイトルの宿命もありますよね。

日野氏:すべての要素が1作目から2作目は倍になり、2作目から今回の『最後の時間旅行』ではさらに倍のスケールになりました。その一方でゲームシステムについては、できるかぎりシンプルであり続けようと心がけています。

 もともと『不思議な町』のときに、“ゲーム中に選択肢を出さない”といった決まり事を作って、シンプルさを追求した経緯があります。なにしろ『不思議な町』がまだ企画の段階だったころは、複雑に考えがちだったスタッフに、「そこまでする必要はないんだよ」と僕がストップをかけていたくらいですから。

大泉洋と堀北真希が声を演じるレイトン教授とルーク少年。彼らメーンキャスト2人に加えて、今回は映画やドラマで多彩な活躍を見せる数多くの芸能人が声優として出演。未来の世界に登場する青年ルークを演じるのは、あの小栗旬だ(画像クリックで拡大)