前回の連載に引き続き、「画質のよしあしだけでカメラのデキを決めてよいのか?」という点について、塙カメラマンに語ってもらった。

 今回は、画質以外の要素について少し考えてみたいと思う。前回、「シャープな写真を撮るにはピントの精度が大切だ」と述べた。厳密にピントを合わせるなら、よいAF機能を持った機種を選ぶのが大切だ。AFセンサーの精度、AFエリアの数、配置など、さまざまな要素の絡み合いがAFの性能を決める。

 AFエリアの配置は、メーカーや機種によって異なる。例えば、同じニコンでも「D3」と「D300」ではAFセンサーの配置が違う。具体的にいえば、より広い撮像素子を持つD3の方が、AFエリアが相対的に中央寄りになっている。周辺部をトリミングする形となるD300は、AFポイントが中央部から周辺部までバランスよく配置されているように感じる。両者は基本的に同じAFセンサーを採用しているが、撮像センサーのフォーマットが違うからだ。

D3(左)とD300(右)の51点AFセンサーの配置。D3の方が中央寄りになっているのが分かる

 厳密にピントを合わせるならば、AFロックを使うのではなく、構図を決めてから被写体に対して正確にAFエリアを合わせるべきだろう。と考えれば、AFエリアの数も多い方がよい。ただし、AFエリアの数が増えすぎると、切り替えが面倒になるのは否めない。

ニコンの「D90」で、ライブビュー中にAFエリアを拡大表示したところ。以前と比べて液晶モニターの解像度が上がったこともあり、ピントがしっかり確認できる(画像クリックで拡大)

 カメラの腕に自信がないならば、より広いAFポイントを持ち、AFエリアが多い機種を選ぶべきだろう。もしかするとこれからの時代は、ライブビューによるマニュアルフォーカスか、コントラストAF機能を使うのが有利になるかもしれない。

 ライブビューのコントラストAFなら、AFエリアの自由度も高い。マニュアルフォーカスなら、拡大してピントをしっかり確認できる。これからのピント合わせは、状況に応じてファインダーでの位相差AFと、ライブビューによるAF、MFの使い分けが必要になってくるのかもしれない。そう考えれば、ライブビュー機能が付いた製品を選んでおくのが得策だ。