男が家事をするのは当たり前の時代。家事に参加しない夫は、妻から冷たくされる目に合う。だからといって「朝のゴミだし」だけでは、ありがたがられることもなく、やっていてもむなしい。どうせやるなら達成感のある「男の家事」をやりたい。といって趣味の蕎麦打ちは、家事ではない。家族に喜ばれ、妻から自立できる、そんな「男の家事」を追求する。
いわゆる「男の料理」は、趣味であって家事ではない、というのが、この連載の考え方だ。とはいえ、料理が家事のなかで大きなウェイトを占めるのは間違いない。実際、この連載でも、「朝のコーヒーを飲むついでに朝食を作る」とか、「奥さんがいない時でも、栄養バランスがよい食事を摂る」といった、料理周辺のテーマは扱ってきた。しかし、それは飽くまでも周辺であり、料理そのものとは向き合わずに来た。
そんななか、飲み会の席上で偶然知りあった料理教室の先生にしてシェフの水島弘史さんの、「例えば100グラムの肉は80グラムになるように焼けば、とても美味しくなる」という言葉に、「男の料理」のような趣味的なものでなく、ルーティーンワークである家事としての料理を感じた。そこで、そのあたりの話を深くうかがってみたのだが、その話が面白いのなんの。
料理と科学を結びつけて、そこから美味しさを引き出す面白さを教えていただいた、水島弘史氏。1967年、小倉生まれ。恵比寿のエムズキッチン・サントゥールで、料理の腕を振るうと共に、料理教室を開催。生物学の本を片手に料理を研究し続けている
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