ユーザー視点の辛口評価で好評の戸田 覚氏による連載。今回は565グラムと超軽量のミニノート「LOOX U」を評価。サブノートとして最適な持ち歩き重視の小型パソコンはどんなシーンで威力を発揮するのか?

 以前から興味のあった富士通のミニノートパソコン「LOOX U」がデザインを一新したので、レビューのために借りてみた。565グラムという超軽量ボディー(構成による)は、ちょっとした単行本より小さい。毎日持ち歩くことを考えたなら、史上最高に負担の少ないモデルなのだ。

 だが最初に結論を言うなら、このモデルを使いこなす意味がある人はほとんどいないのではないだろうかと思う。ところが、実物を見てしまうと、もうたまらない。誰もが欲しくなること間違いなしなのだ。その魅力をチェックしていこう。

 この種の小型パソコンの話になると、「小さすぎて使いづらい」と考える人は多い。もちろん正解である。より打ちやすくなったとはいえ、キーボードのキーピッチは15ミリしかない。これでは、まともにタイピングできるはずがないのだ。だから適切な用途は、書類を作ることではなく、メールなどを見ることになる。ちょっとした返事を書く程度に使うのが関の山だ。僕の場合は、メモを取るのもつらかった。

 液晶はすばらしく繊細で緻密。なにしろ、5.6型ワイドというコンパクトなサイズなのに、1280×800ドットの高解像度だ。定規で測ると横幅およそ12センチ。このサイズにして、A4のフルサイズノートと同等の解像度なのである。

 本来ならほめるべきだが、文字は間違いなく小さい。デスクトップにある「コンピュータ」の6文字がおよそ7ミリ程度に収まっている。タスクバーに並ぶアイコンも2ミリくらいだ。これを極小のマウスポインターで選択するなど至難の業である。だが心配は不要だ。そんなときのために、画面はボタン一発で拡大できる。僕なら、たぶん拡大しっぱなしで使うことになるだろう。これではせっかくの高解像度はほとんど無意味だが、写真を見れば非常に美しい。Webで地図を見る場合などには役立つはずだ。

 CPUは、AtomのZ530(1.6GHz)で、メモリーは1GBにとどまり増設もできない。Windows Vistaを使うにはやや役不足だ。例えばコントロールパネルを開いても数秒待たされる。Core 2 Duoを使っているユーザーが使うとかなりのストレスになるだろう。HDDも体感できるほど遅い。

写真だとスケール感がないがとにかく小さい。容積的にはA4ノートの3割くらいだろう(画像クリックで拡大)

小さいが精細な液晶。横幅は約12センチで、アイコンの文字は拡大しなければ1ミリ程度なのだ(画像クリックで拡大)

背面のデザインもなかなかよく、ボディーが薄く見える(画像クリックで拡大)