Perfumeの曲でノイズがクリアに響く理由

 人気爆発中のPerfumeのプロデュースもデビューからずっと、中田ヤスタカさんが担当してます。新曲の『love the world』も、中田さんならではの冒険的でおいしいサウンドが満載の一曲だね。特に、Dメロなどでノイズ系の音を味付けに使ってるところが面白かった。

Perfume
『love the world』
au「W62SH」CMソング。「Perfumeらしいスタイルの曲だけど、『ポリリズム』とは音色もリズムも言葉も違う。中田さんは冒険的なサウンドを作る人だから、飽きられる前に少しずつ形が変わっていくのかも」。

 普通、ポップソングで風の音とか雑音みたいなノイズを使うと、他の楽器の音が曇っちゃって失敗することが多いんだよ。それは、コンピューターのメモリーみたいに、音楽にも全体の許容量っていうのがあるからです。だから、ギター2本で弾く方が10本より音が太く感じたり、許容量を超えて音を詰め込みすぎると全体の印象が重くなったりっていうことが起こるんだよね。

 でも、Perfumeの場合は、空気を動かす生楽器の音がほとんどないから許容量に余裕があるんじゃないかな。だからこそ、ノイズを入れてもクリアに響いて、かえって面白いサウンド効果になるんだよね。さすが中田さん!

 それから、才能のある新人アーティストを発掘して、彼らがブレイクするきっかけを作ってあげることも、プロデューサーの重要な役割のひとつだと思います。その点、青山テルマや清水翔太をデビュー前から自分の曲に起用してきた童子-Tさんは、プロデューサーとしての資質もバッチリです。

童子-T
『もう一度…feat.BENI』
カップリングの『ONE LOVE』では清水翔太をフィーチャリング。「シカゴのようなピアノバラードとR&Bを融合させたのがこの曲の特徴。メロディーを大事にしている日本のR&Bは大好きです」

 新曲の『もう一度…』は、ボーカルにBENIこと安良城紅ちゃんをフィーチャーしたバラードで、「J-POPの王道」って言えそうなハッピーで覚えやすいサビが気持ちいい一曲です。こういうきれいなサビって、単にアメリカの流行りのR&Bをパクってるだけの人には作れないよ。J-POPと本場のR&Bのよさをうまくミクスチャーしてくれてるところに、すごくセンスのよさを感じました。

この連載が単行本になりました!

『い~じゃん!J-POP だから僕は日本にやって来た』

 「nikkei TRENDY net」と「日経エンタテインメント!」で好評連載中の「J-POPメタル斬り」が書籍になりました。

 これまでマーティが「メタル斬り」してきた100曲以上のサウンド解説を完全収録。さらに、彼がいつJ-POPと出合い、なぜ日本にこんなにも興味を持ったのかを語る「半生記」、マーティが心から愛する楽曲を紹介する「J-POP極私的TOP40」を新たに書き下ろしています。

 マーティ初の著作となるこの単行本のタイトルは『い~じゃん!J-POP』。全国の書店にて好評発売中です。是非、店頭でチェックしてみてください!

『い~じゃん!J-POP だから僕は日本にやって来た』

発売中
定価:1365円(税込み)
ISBN:978-4-8222-6319-5
発行:日経BP社
発売:日経BP出版センター
詳しくはこちらをご覧下さい。

アマゾンで買うBP書店で買う

著者

マーティ・フリードマン

 90年代、ヘビーメタルバンド、メガデスのメンバーとなりアルバムセールスを1300万枚超えの世界的なスーパーバンドへと導いたギタリスト。その後、J-POPに興味を持ち、メガデスを脱退。活動の拠点を東京に移し、ミュージシャンやプロデューサーとして活動している。11年9月には好評のJ-POPカバーアルバム第2弾『TOKYO JUKEBOX2』を発売した。発売中のSMAPの最新アルバム『GIFT of SMAP』(ビクター)では、木村拓哉のソロ曲『La+LOVE&PEACE』の作・編曲とギター演奏を担当するなど、他のアーティストへの楽曲提供、アレンジ参加など多数。日本の音楽や日本語の魅力について、外国人やミュージシャンならではの視点で様々なメディアにおいて語っている。「日経エンタテインメント!」の連載「J-POPメタル斬り」も大好評。公式ページはこちら