iPhone 3Gの発売と同時に、iPhone用アプリの販売・配布サイトとしてオープンしたAppStore。ここでは世界中のソフトメーカーによる様々なアプリが、アップルの審査を受けた上で販売されている。iPhone 3G発売から1カ月たった今では実用から娯楽まで、アプリの数も順調に増えつつある。

 そんな中、7月31日と8月1日の数時間だけ、1200円で販売されたアプリ「NetShare」は、その内容から多くのiPhoneユーザーを驚かせることとなった。なぜ、この「NetShare」というアプリが、“アップル公式”として一時的に販売されただけでこれだけの騒ぎになったのだろうか?

iPhoneの料金プランでPCのデータ通信ができてしまう?

 「NetShare」が注目されたのは、iPhoneでは本来行えないはずのPCやMacを使ったデータ通信が、iPhone専用の定額データ通信プラン「パケットし放題」の料金で実質的に可能となってしまう点にある。

NetShareを起動したiPhoneと、ノートPCを無線LANで接続。制限はあるものの、YouTubeの再生などWebサイトを利用できた(画像クリックで拡大)

現在はAppStoreより削除されており、購入できない(画像クリックで拡大)

 携帯電話会社が携帯電話やスマートフォン向けにパケット定額料金プランを提供する場合、一般的には同じ料金プランでPCを使った定額データ通信を利用できないよう制限を掛けている。だが、ソフトウエアの開発・配布がオープンなWindows Mobile端末や、スマートフォンの内部ソフトウエアを書き換えた一部ユーザーの端末において、NetShareのようなソフトを導入し、スマートフォン用のパケット定額料金プランのままPCから定額データ通信を行うユーザーもいる。前者はともかく、後者の内部ソフト書き換えについては、携帯電話会社や端末メーカーの認めないグレーな行為であるし、携帯電話会社にとっては想定外ともいえる使われ方だ。

 ところがNetShareは、iPhone専用パケット定額料金プランのまま、PCやMacでの定額データ通信を可能にするアプリであるにもかかわらず、アップルの審査を通過し、一時的とはいえApp Storeで販売されてしまった。日本においても、正規の方法で「パケット定額フル」のままPCやMacでの定額データ通信を利用できるという驚きに加え、 App Storeがどのような審査を行っているか?という憶測も含めて話題になったのだ。