在宅勤務やモバイル環境で仕事を行う「テレワーク」の促進が叫ばれて久しい。

 効率的な仕事環境を実現するという点で注目を集め、大手企業の間でも、テレワークを導入する例が相次いでいる。

 IT関連企業の中でも、日本IBMやNECが、テレワークへの取り組みには積極的だが、テレワークの実現には、ITが不可欠であることから、自らがショーケースとなって、効果を実証するという意味もあるのだろう。

 一方で、ここにきて、環境とテレワークを結びつけるといった動きが出ている。

 例えば、在宅勤務によるテレワークを実施することで、通勤に伴う移動がなくなり、これがCO2排出量の削減に寄与するという考え方だ。

 日本の大手企業では、環境自主行動計画を推進し、エネルギーの削減、CO2排出量削減に取り組んでいる。この中に、社員がテレワークを行ったことにより、通勤におけるCO2排出量削減効果を数値として盛り込めれば、企業にとってもテレワークにおけるメリットが享受しやすくなる。

 総務省では、「この数値の捉え方を、国際標準化することが最適。既に国際電気通信連合(ITU)では、排出削減の評価指標を、国際標準化する動きを始めている」として、ITUの指標をもとに、テレワークと環境との連動が推進しやすくなるだろうとの見方を示している。

 だが、本当に、テレワークを実行することで、CO2排出量削減をはじめとする環境効果は本当に発揮されるのだろうか。

 現実を見ると、どうもそうはいかないようだ。