春の行楽シーズンから夏の海水浴シーズンに向け、ハイビジョンビデオカメラを活用している人も多いことだろう。最新のデジタルビデオカメラで思い出を収めた後に考えたいステップといえば、「撮影したハイビジョン映像をどのように保存するか」という点だ。

 かつての主流は、PCを使って取り込みから編集まで行うというステップで、前回から使用しているソニーの「ハイビジョンハンディカム HDR-TG1」にもPC向けソフトが付属している。だが、現在主流であるAVCHD方式の映像はPCへの要求スペックが高く、「ハイビジョン編集」への敷居は高い。また、ハイビジョンカメラの映像をハイビジョンで残すメディアも、PC向けBDドライブが普及していない現状では、まだまだ決め手が見えてこない。

 そこで今回は、ハイビジョン映像の取り込みから保存までの流れをサポートするAV機器として、ソニーのBDレコーダー「BDZ-X90」を取り上げたい。大画面テレビ中心にPCレスで楽しむ、保存までの流れを追っていこう。

HDR-TG1は縦型スタイルのハイビジョンビデオカメラ。実売価格は12万円程度だ(画像クリックで拡大)

ソニーのBDレコーダーBDZ-X90。実売価格は17万8000円程度(画像クリックで拡大)

 登場する2製品の特徴を、ビデオカメラ関連機能を中心に振り返っておこう。

 HDR-TG1は、ソニー「ハイビジョンハンディカムシリーズ」として新たに「スナップ利用」を訴求する製品として2008年4月に登場したモデルだ。縦型のスナップスタイルで1920×1080のフルハイビジョン記録に対応。映像はMPEG-4 AVC形式で、記録メディアにメモリースティックPRO DUOを採用する。最新のハイビジョンビデオカメラの性能とカジュアルなスタイルを両立させており、ひさびさにソニーらしい“遊び心”を感じさせるモデルだ。

 一方、BDZ-X90は本コーナーでもおなじみの、ソニーBDレコーダーの最上位機種。ビデオカメラ向けにはワンタッチ取り込みボタンを備える“L”スタイルのBDZ-L70も便利だが、最上位のBDZ-X90はオールインワン的な性格もある製品で、ビデオカメラからの映像取り込みに使うUSB端子やi.LINK端子も備えている。ビデオカメラとの親和性だけでなく、画質や音質も追求したいという人にはL70よりX90の方がオススメだ。

前回使用したソニーのハイビジョンスナップカメラ「HDR-TG1」とソニーのBDレコーダー「BDZ-X90」でBDへのディスク化を検証してみよう(画像クリックで拡大)

HDR-TG1の記録メディアはメモリースティックPRO DUOだ。もっともUSB接続中心に使う現状では、内蔵メモリーと感覚はほとんど変わらない(画像クリックで拡大)

HDR-TG1のBDZ-X90とHDR-TG1の接続は付属のスタンドを活用。USB端子もスタンド側にあるので、設置しながら充電もできる(画像クリックで拡大)

 「わざわざ映像を取り込んでBDに保存する必要があるの?」と思う人もいるかもしれない。だがメモリータイプのHDR-TG1を活用していく上では、何らかのメディアへの保存は重要だ。標準で付属するメモリーカードは8GB。決して多くはないそのメモリーを有効に活用するためには、ひんぱんに映像を取り込んで消去する流れは必須と言える。記録メディアにメモリースティックPRO DUOを採用したHDR-TG1で撮影できる時間は、付属の8GBメディアに最長約3時間50分程度。BD保存まではピンと来ない人でも、いずれ撮影した映像を消去する必要に迫られることになり、取り込み手段を検討しなければならなくなるだろう。

 取材にあたっては、前回の連載でHDR-TG1で撮影した映像を使用している。今回はその続編として、自宅に設置してあるBDレコーダーと組み合わせ、ちょっとぜいたくなハイビジョン編集の環境を試してみよう。