“乙女ゲーム”と呼ばれるジャンルのゲームが元気だ。2008年には大手メーカーが新規参入、老舗メーカーが人気シリーズ新作を続々とリリースした。さらに、過去のヒットタイトルのリメイク発売も相次ぐなど、乙女ゲーム業界の動きが活発になってきた。  加えて、乙女ゲームから派生するCDやDVDといったグッズやイベントなど、関連するビジネスも堅調だ。乙女ゲーム本体のセールスに匹敵するケースも出てきたようだ。  強固なファンに支えられて拡大を続ける姿を、“ジャニーズ・ビジネス”になぞらえる声もある。乙女ゲームとは、一体どんな世界なのか。

乙女ゲーム(おとめげーむ)

女性がゲームの主人公となり、男性キャラクターとの恋愛(もしくは、それに至る過程)を描いたシミュレーションゲームの1ジャンル。「乙女ゲー」や「乙女ゲ」と略されることもある。

乙女ゲーム市場に新星現る――バンダイナムコゲームス

 2008年3月、バンダイナムコゲームス(BNG)が発売したタイトルが“乙女ゲーム界”を揺るがせた。『DUEL LOVE 恋する乙女は勝利の女神』(ニンテンドーDS)は、同社が乙女ゲームに初進出した記念タイトルだ。

『DUEL LOVE 恋する乙女は勝利の女神』
ゲームの舞台は、とある高校。夜の旧校舎で行われていたのは、男子生徒同士の格闘大会。しかも、リング上にいたのは主人公のクラスメイトだった。プレーヤーは、彼らと交流を深めながら、最終的にはセコンドとなって、勝利に導く女神となることができるか――(画像クリックで拡大)

 このゲームが乙女ゲーム業界で話題になった理由は、ゲームでの“ある”操作にあった。DSのタッチペンを使って、ゲームに登場するイケメンキャラクターの体についた汗を拭いたり、マッサージできるのだ。しかも、その操作テクニック次第で、彼らを「ヘブン状態」に導くこともできる――。  このことがネット上で話題となり、「ヘブン顔」なるアスキーアートまで出現した。

昨年テレビドラマ化された人気マンガ『花ざかりの君たちへ』の原作者である中条比紗也がキャラクターデザインを担当。乙女に人気の豪華声優陣が参加して、「DSとは思えないボリュームのボイス量」(BNG)を実現した。
(左)クラスメイトとの学園生活を楽しみながら・・・
(右)これが、噂の“ヘブン顔”だ!
(C)2008 NBGI
Character Design 中条比紗也/花とゆめ

 男子向けの“萌え”ゲームとして『アイドルマスター』という強力なタイトルを持つBNGが、そのノウハウを持ってチャレンジした『DUEL LOVE〜』。「セールスでは多少伸び悩むものの、ネットなどの書き込みも非常に多いので今後に期待したい」(BNG広報)と意気込みを語る。

 次回作などの情報は明らかになっていないが、乙女ゲーム界に衝撃的な参入を果たしたBNGの動きに関係者の注目が集まっている。