東芝からRD(VARDIA)ファン待望のHDD&DVDレコーダー「VARDIA RD-X7」ほか3モデルが発表された。そこでRDシリーズのコンセプトリーダーである東芝の片岡秀夫氏に、新モデルのコンセプトと機能について聞いた。HD DVD撤退後初のインタビューということで、撤退からRD-X7発表に至る経緯や心境、これからのRDシリーズについても語っていただいた、RDファン注目のインタビューだ。

VARDIAシリーズの最高峰モデル。1TBのHDDとDVDマルチドライブを搭載し、Xシリーズらしくカートリッジ付きDVD-RAMにも対応している。2つのデジタル3波チューナーでデジ×デジW録が可能。DVDにフルハイビジョンをマルチ記録できる「HD Rec」を継承。RD-S502/503で採用された高速起動や、ネットからDVDをダウンロードできる「DVDBB」機能は非搭載だが、高性能アップスケーラー「Reon VX」や高画質再生機能など、Xシリーズ伝統のハイクオリティー機能を受け継いでいる。ダビング10には放送波アップデートで対応予定だ(画像クリックで拡大)

VARDIAシリーズの次世代モデル。RD-S502(左写真)は500GB、RD-S302(右写真)は300GBのHDDとDVDマルチドライブ(カートリッジなしDVD-RAMに対応)を搭載し、2つのデジタル3波チューナーでデジ×デジW録が可能。「スカパー!連動」には対応していないが、HD Recのほか「高速起動」機能と、ネットからDVDをダウンロードできる「DVDBB」機能を新採用したニューコンセプトモデルである。ダビング10に放送波アップデートで対応予定(画像クリックで拡大)

“ワーナーショック”で動悸(どうき)が止まらなかった

増田: HD DVD撤退後に、読者の方々が初めて接するRDからのメッセージになると思います。そこで最初に、ここ数カ月の心境と、RDユーザーへのメッセージをお聞かせください。

東芝デジタルメディアネットワーク社 デジタルAV事業部 DAV商品企画部 部長附 片岡秀夫氏(画像クリックで拡大)

片岡氏: 1月6日に米国ワーナーがBDへの一本化を発表しました(※)が、これは私とRDシリーズにとっても大きなショックでした。率直にお話すると、ワーナーの発表を聞いて、私は一日中動悸(どうき)が止まらず、息が苦しくなってしまいました。この時点ですでに、当社の上層部がHD DVD終息とともにレコーダー事業からの撤退も視野に入れることが予想できたからです。

 「RDシリーズを将来につなぐために、いったい何をすればいいのだろう?」──それからの2カ月は、RDの存続を悶々と考え続けた日々でした。その中で2月19日に当社の西田(西田厚聰代表執行役社長)のHD DVD終息発表がありました。ネットなどで「こんなに騒がせて撤退か!」とお叱りを受けることを覚悟していました。ところがVARDIAシリーズはもちろん、私や関係者個人に向けて「どうか、やめないでほしい」「これからも頑張れ!」という応援のメッセージも多くいただいたのです。その時に「このようなユーザーの方々のご支持があるからこそ、RDは生き残れるチャンスがあるのだ」と改めて痛感しました。

 増田さんの「録画文化を捨てないでほしい」というRDへのメッセージも大きな励みになりました。こうした方々の後押しで社内でもVARDIAシリーズへの評価が高まり、社内が「前向きに行こう」というムードになり、レコーダー撤退は回避されたのです。私が最初に立ち直り、徐々にやるべきことを見つけ、部下を励まし、体制を整え、今回のRD-X7とSシリーズの発表にまでこぎ着けました。ここまで来られたのもユーザーの方々の応援のおかげと感謝しています。

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