ユーザー視点の辛口評価で好評の戸田 覚氏による連載。今回は「FILCO」ブランドのキーボードでおなじみのダイヤテックを直撃取材。戸田氏自身、FILCOのキーボードを愛用しているが、その感触、打鍵音は一度使うと病みつきなるという。数多くのキーボードをラインアップするが、見た目はほとんど同じ。違いはキータッチの感触が中心。どうしてここまでマニアックかつ、似たような製品ばかりを販売するのだろう? 戸田氏の疑問は氷解するのだろうか!?

 「茶軸」「黒軸」「青軸」と聞いて、どんな製品のことだかわかるなら、貴兄は、なかなかマニアックだ。

 答えは、ダイヤテックが販売するキーボード「FILCO」シリーズのパーツである。つまり、キートップ1つ1つを固定するパーツに、黒軸とか茶軸があるというわけだ。

 同社のWebページを見るとよくわかるのだが、数多くのバリエーションのキーボードを販売しているにもかかわらず、何も知らない人が見たら、同じキーボードばかりが並んでいると感じるだろう。ほとんどのキーボードが黒い外観で、比較的スリム――見た目では似たようなキーボードばかりを製品化しているのだ。違いのひとつは、前記した軸の差によるタイプ感なのだ。つまり、キー配列やサイズではなく、入力時の感触による違いを中心に多くのラインナップを揃えているのだ。もちろん、パッケージや店頭でも「黒軸」などと記載して売っている。知らない人には「何のことやら」である。

 しかも、一般的なキーボードと比べるとかなり高価だ。こだわらなければ1000円以下でキーボードが買える時代に、1万円近いキーボードをごろごろラインアップしている。結果としてできることはほとんど変わらないし、外観が奇をてらっていないので、余計高く感じてしまうが、主な違いはタイピングの感触なのだ。かくいう僕もひんぱんに同社のキーボードを購入しているわけだが、それでもよく売れるものだと、感心してしまう。

ダイヤテックが販売するキーボードは、ほとんどが黒い外観で、見た目はどれも同じように見える。キータッチの違いを中心に製品をラインアップしているのだ(画像クリックで拡大)

 こんなことを書いていると、なにやら批判めいて感じるかもしれないが、個人的にはFILCOのキーボードが大好きなのだ。以前にも書いたが、気に入ったモデルがあると5~6個まとめ買いしてしまう。気に入ったキーボードが生産終了になると耐えられないのである。僕のように入力するのが商売の人種にはファンが多い。メカニカルキーの入力性に快感を覚えているのだ。