セブン&アイホールディングスが、ファミリーレストランの「デニーズ」を今後3年間で130店舗閉鎖するというショッキングな発表をした。総店舗数が573ということなので、約4分の1という割合である。

 思い起こせば、学生時代にはお金を貯めて、ワクワクしながらファミレスに行ったものだ。当時は何だかとても幸せな気分になった記憶がある。そんな思い出があるせいか、今でもファミレスは結構好きで、時折利用している。何といっても便利である。

 日本では、1970年代に「すかいらーく」、「ロイヤルホスト」、「デニーズ」などファミリーレストランが続々と誕生し、あっという間に日本中に広がっていった。ハンバーグステーキやエビフライなどの洋食が日本に定着したのは、ファミレスの貢献がとても大きいだろう。何より、ファミリーレストランというくらいだから、高度経済成長期の日本では、そこは家族にとって特別で大切なコミュニケーションの場だったのだ。

 しかし、時代は大きく変わった。人々の食の好みは多種多様化し、それに答えるように街にはレストランが山のように溢れている。パソコンやケータイを使えば、その中から評判のいいレストランを探し出すことも可能になった。こんな時代では、ファミレスが提供している「それなりの料理、それなりの空間、それなりのサービス」という価値が評価されないのは当然かもしれない。