好評いただいているこの「J-POPメタル斬り」が単行本になりました! これを記念して、「メタル斬り集中講座」を開催中。4日連続で「メタル斬り」を更新しています。
連続更新ラストデイの今日は、マーティがJ-POPにハマるきっかけとなった、大好きなアーティストたちをメタル斬り。globeの「KCO」「平原綾香」「ZARD」の新曲を解説してもらいました。
なお現在発売中の「日経エンタテインメント!」5月号(表紙・柴咲コウ)では「清水翔太」「ジェロ」「九州男」を分析しています。こちらもどうぞ。
今回は、単行本発売記念「メタル斬り集中講座」の最終回として、僕がJ-POPにハマるきっかけを作ってくれた3組のアーティストの新曲を聴いてみました。
まずは、globeのKEIKO(名義はKCO)によるソロシングル『春の雪』。プロデューサーは、globeと同じく、小室哲哉さんです。
僕が本格的にJ-POPにハマりはじめた90年代の後半は、小室サウンドの全盛期でした。プロデューサーとしての小室さんの面白かった点は、何といっても、曲の構成がすごく冒険的だったってことです。
例えば、globeとか華原朋美とかの曲の途中で、しょっちゅう転調が使われてたじゃん。それが音楽学校では絶対に習わないような転調なんです。ある曲のAメロと、全然別の曲のBメロをつなげるための強引な転調みたいで、普通だとまずありえない。といっても、けなしてるわけじゃないよ。実は、僕のギタープレーにもそういうところがあって、音楽学校で教えてくれるルールとかはさっぱりわかっていません。音楽にとって大切なのは、どれだけ聴いてる人の耳をつかめるかってことだし、だからこそ、小室サウンドもすごい人気を集められたんじゃないかな。
新曲『春の雪』は、昔のglobeのサウンドと比べるとJ-POP色が薄まって、全体的に洋楽っぽいアレンジが目立ってます。特にギタープレーなんて、洋楽だって言われても信じちゃいそうじゃん。その一方で、構成的には曲のケツに長いギターソロが入ってたりして、やっぱり普通の曲と違う想像力が発揮されてます。小室サウンドの「進化」については、今後もっと深く分析したいですね。
![]() |
KCO
03年以来となるソロシングル。「カップリングの曲はハモリがかわいくてABBAみたい。ソロ名義になっても、ボーカルのよさはかわらないね」。『春の雪』 |
僕は“うまい系”の女性ボーカルは苦手なんだけど、平原綾香ちゃんだけは特別。音程は100%完璧で本当にうまいのに、マライア・キャリーとかセリーヌ・ディオンみたいに「私はうまい」っていう叫びとか、わけの分からない早いフェイクとかアドリブとか絶対しない。やろうと思えば、きっと余裕で笑いながらできるはずだけど、あえてそれはしないで自分の世界を作っています。
彼女とは何度か共演したこともあるんだけど、一番の魅力は人間離れしてて、まるで天使みたいに美しい声だよね。新曲の『孤独の向こう』は、その魅力をたっぷり堪能できる感動的なバラードソングです。
彼女はサックスもプレイできるし、いろんな角度から音楽を解釈できるから、これまでの曲はジャズ系とかの難しいアレンジが多かったじゃん。でも、この新曲は、いい意味でもっとベタなバラードなので、そのぶん綾香ちゃんの魔法のような声が、聴き手にストレートに伝わる作りになってます。個人的には、こういう路線は大歓迎です。
>>次ページはZARDの新曲?!
![]() |
平原綾香
NHKドラマ『トップセールス』主題歌。「ヘタウマじゃないから、綾香ちゃんはアメリカでも認められるはず。発音もいいので英語の曲を期待しています」。『孤独の向こう』 |
マーティ初の著作が発売中!
「nikkei TRENDY net」と「日経エンタテインメント!」で好評連載中の「J-POPメタル斬り」が書籍になりました。
これまでマーティが「メタル斬り」してきた100曲以上のサウンド解説を完全収録。さらに、彼がいつJ-POPと出合い、なぜ日本にこんなにも興味を持ったのかを語る「半生記」、マーティが心から愛する楽曲を紹介する「J-POP極私的TOP40」を新たに書き下ろしています。
マーティ初の著作となるこの単行本のタイトルは『い〜じゃん!J-POP』。全国の書店にて好評発売中です。是非、店頭でチェックしてみてください!
『い〜じゃん!J-POP だから僕は日本にやって来た』
発売中
定価:1365円(税込み)
ISBN:978-4-8222-6319-5
発行:日経BP社
発売:日経BP出版センター
>>次ページ ZARDの新曲?!

















