最新2008年2月度の「月例CM好感度調査」では、トップ10圏内に3車種のCMがランクイン。この間にオンエアされた全2991商品のうち、総合2位は日産「ノート」。トヨタ「シエンタ」(5位)、ダイハツ「タント」(7位)と続く。

■ 2008年2月度 商品別 CM好感度TOP10
総合
順位
企業名 商品名 代表作品名
1 ソフトバンクモバイル SoftBank 上戸彩:3年犬組
2 日産 NOTE ゴールデンエッグス:ローズ&マリー
3 NTTドコモ NTT DoCoMo 瑛太と蒼井優:国境を越えて
4 KDDI au 仲間由紀恵と嵐:auの庭で。呼びかけ
5 トヨタ SIENTA 安田成美:しりとりのうた
6 P&G ヴィダル・サスーン 安室奈美恵:60年代“New Look”
7 ダイハツ Tanto ユースケ・サンタマリアと小池栄子:パパ上達
8 キリン 淡麗グリーンラベル 志村けん:新しくなってイインダヨ
9 日本コカ・コーラ ジョージア 萩本欽一:会議
10 富士通 FMV 木村と野村と田中:マー君
観測対象:2008年1月20日〜2月19日、東京キー5局
調査日(調査対象):前期 2008年2月4日(首都圏1500人)、後期 19日(首都圏1500人)
代表作品名:作品名はその商品の中で最も好感度の高かった作品名となります。商品単位での集計のため、同商品の他の作品にオンエア・好感反応がある場合があります。
出所:CM DATABANK/CM総合研究所

 日産「ノート」は、CS放送で人気のアニメ「ザ・ゴールド・オブ・ゴールデン・エッグス」の“オネエ系”キャラクター、ローズ&マリーを起用。ユニークなアニメCMで、実際の車種が登場するのは最終カットのみ。日産CMの常識を覆す、エッジの効いた作風が奏功し、日産車のCMとして史上2度目の総合2位を獲得した。

 トヨタ「シエンタ」は、元気な“しりとりソング”でブレイク。安田成美と男の子が「♪マントヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」「♪ひとこぶラクダダダダダダダダダダックスフンド…」と歌い上げる。これは、1980年代のロックグループ、横浜銀蝿の「尻取りRock’nRoll」が原曲。この元気なCMソングが、ヤングミセスや小学生層にも大好評。

 「ノート」「シエンタ」に共通するのは、前シリーズからの勇気ある脱却。過去の常識にとらわれず、理屈抜きに楽しめるCMトーンが突き抜けるヒットを生んだ。柔軟なる発想転換。これが、ヒットCMのみならず、自動車業界全体に求められる大テーマと言えよう。クルマ離れへの決定的な打開策は各社模索中だが、今年のクルマCMには大いに学ぶものがある。

 広告界では、「人々の“好感”は“行動”の前提」という。ヒットCMを追いかけて、自動車業界全体にグッとエンジンがかかることを期待したい。

著者

関根建男(せきね たつお)

CM総合研究所 代表。1939年群馬県生まれ、早稲田大学教育学部英語英文科中退。在学中よりフリーランスのジャーナリスト、プランナーとして、大宅壮一門下・上野壮夫(東京コピーライターズクラブ初代会長)の薫陶を受ける。1965年日産自動車に入社し、1966年より宣伝部制作室チーフコピーライターとして「隣のクルマが小さく見えま〜す」などヒットコマーシャルを世に送り出した。1976年に株式会社東京企画を設立。1984年に日本初の本格的テレビCMデータバンクを設立。同時にCM総合研究所を設置。会員各社に情報を提供している。