ニコンD200の後継機となるD300は地味なカメラに見える。大きさも重さもほとんど変わっていない。同時期に発売となったD3の高機能ぶりと比較すると特筆すべき点がない。しかし、ニコンを使い続けているユーザーにとっては、細かいところまで配慮されたモデルであることがわかるだろう。

 まずファインダー視野率がD200の94%からD300は100%となった。デジタルカメラはフイルムと異なり、撮影後のトリミングの自由度が少ない。限られた画素数を生かそうとすれば、ノートリミングで使用することが前提となるためだ。テスト撮影の結果を見ていただければ分かるが、写真1のように人を配した右側の空間に余裕を持たせ、左側は体のラインが切れないようにするといった撮影では、視野率100%がものをいう。各社のフラッグシップ機なら当然の機能だが、D300に搭載したところを評価したい。D3はフルサイズのフラッグシップで、D300はAPS-Cサイズのフラッグシップと位置付けているからだろう。

 背面の液晶モニターも2.5型23万画素から、3型92万画素と向上した。ピントの確認では大いに役に立つ。ほかにも起動時間が0.15秒から0.13秒に、レリーズタイムラグが50msから45msに向上した。スポーツをシビアに撮影するカメラマンでないと、違いを実感できないかもしれないが、シャッターチャンスは確実に増加していることになる。さらにAFの測距が11点から51点と増え、シャッターユニットの耐久性が約10万回から約15万回と1.5倍になった。見た目で変わっていない気がしていたが、中身はぞくぞくするほど“立派”になっていたのである。

D300の使い心地に助けられ、一歩前に踏み込んでシャッターが押せた(画像クリックで拡大)