2007年は一年間に渡ってデジタルAVの注目を集め続けた次世代DVD。この冬のボーナス戦線ではBDレコーダーの好調が伝えられ、DVDからの本格移行も遂に始まろうとしている。海外に目を向けると2008年1月早々に米映画スタジオのワーナー・ブラザースが次世代DVD支持をBDに一本化することを表明し、次世代DVDを巡る情勢は激変している。

 そこで日本におけるBD陣営のキーパーソンとして知られる松下電器産業の小塚雅之氏に対し、2回に渡るロングインタビューを実施した。2007年12月下旬、2008年1月中旬に実施した内容から、2007年の次世代DVD市場の総括と2008年の本格普及に向けた展望を聞いていこう。

国内BDレコーダー市場の手応えは!?

折原: この冬のBDレコーダー市場については、BDが大ブレークとなったようですね。

松下電器産業 蓄積デバイス事業戦略室 室長 小塚雅之氏(画像クリックで拡大)

小塚氏: 年末商戦の結果を見ると松下電器、ソニー、シャープがBD、東芝がHD DVDを主体に宣伝した結果、DVD、BD、HDDVDのすべてのレコーダーを合計したシェアで当社は4割以上のシェアを獲得し、お客様の絶大なご支持をいただいております。BDレコーダーに関しては予想以上のご注文をいただいたため品切れを起こし、お客様にご迷惑をおかけしており、大変申し訳なく思っております。このような状況ですので、新製品をBDだけに絞っているソニーさんに対し、BDレコーダー単体のカテゴリーシェアでは現在後れをとっています。しかし現在増産していますので、このカテゴリーでも頑張って回復していきますよ。

折原: この冬はDVDレコーダーにも幅を広げた松下電器と、BDに特化したソニーとの戦略の違いが現れましたね。

小塚氏: DIGAのAVCREC(DVDメディアにハイビジョン映像を記録できるAVCREC規格)対応戦略についてお話すると、10万円以下の普及価格帯で、HD(ハイビジョン)映像を光ディスクに記録できるレコーダーをご提供したかった。(ハイビジョンDIGAは)DVDに記録するため記録時間は短いのですが、これをお使いいただくことでHD映像を光ディスクに残すことのメリットを実感していただき、将来的にBD記録へとステップアップしてほしいという考えがありました。AVCRECは名称こそ「BD」と付いていませんが、Blu-ray Disc Associationが決めたBDのフォーマットで、アプリケーション、著作権保護などにBDと全く同じ技術を使っています。従ってAVCRECとBDの違いは、DVDドライブとBDドライブの違いだけです。