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オーバーサイズなミリタリーコートにカラフルなタイツや靴。軍モノはカーキ色が多いので暗くなりがちだが、原宿ではポップな色に合わせられることが多い(クリックで拡大すると、各アイテムのブランドなどのデータが見られます)(画像クリックで拡大)

 ひと昔前は“青島コート”と言われた「モッズコート」が、人気を博している。新品もあるが、人気が集中しているのは、リアルミリタリーウェアである米軍が放出した古着だ。

 軍モノであるモッズコートが広まりだしたきっかけは、1950年後半から1960年中ごろにかけてイギリスで起こったモッズブーム(モッズとは、当時流行した音楽やファッション、又はそれを好む人々を意味する)にさかのぼる。モダニストと呼ばれる、細身の3つボタンスーツに身を包んだ人々がスクーターにまたがる際に、スーツを汚さないようにとアウターとして着用した。VESPAのスクーターにモッズコートと言えば、今でも通じるモッズファッションだ。

 モッズコートは通称フィッシュテール・パーカーとも呼ばれ、バックスタイルが魚の尾のようにデザインされているのが特徴的だ。また、防寒性に優れていながらも軽く、秋から次の春にかけて長く使用できるのが魅力。

 高い支持を受けている背景には、ここ数年のキーワードであった「フェミニン(女性的)テイスト」が飽和状態にあることが絡んでいる。その反動として「マニッシュ(男性的)テイスト」のモッズコートが多く受け入れられている。羽織るだけでオシャレに着くずすことのできるのは、モッズコートの特権だ。

 今季は、5000~7000円という低価格で購入できる従来の軍モノ古着に加えて、よりモダナイズされたデザイナーズモノも多く、モード系など、従来モッズコートを着用しない人でも気軽に着用できるようになったことも人気の理由だろう。