1年を振り返り、ネットを賑やかしたネタをひとつ挙げるならば動画共有サイトだろう。昨年後半から雨後のタケノコのように立ち上がり、今年だけでも大手プロバイダーやテレビ局の参入、マッシュアップの流行により多数のサイトが誕生した。

 では現在、日本人がよく使っている動画共有サイトはどこなのか。国内、海外含め77サイトのネット視聴率を調べ、利用者数で上位10件をランキングした。

サイト名 利用者数(千人) 1人当たりの
利用頻度
1人当たりの
利用時間
YouTube(米) 1万4551 1時間6分53秒 5.43回
ニコニコ動画 3860 2時間50分10秒 8.09回
Dailymotion(仏) 1328 9分33秒 1.90回
アメーバビジョン 1079 4分42秒 1.61回
Yahoo!ビデオキャスト 976 7分48秒 1.50回
veoh(米) 949 23分13秒 3.55回
mixi動画 754 1分41秒 1.79回
Pandora.TV(韓) 618 29分33秒 3.38回
FlipClip 363 4分8秒 1.93回
LiveVideo(米) 363 12分0秒 1.76回
Source:Nielsen//NetRatings NetView AMS 2007年10月 家庭からのアクセス

 利用者数では「YouTube」が断トツ。2位の「ニコニコ動画」(以下ニコ動)と1000万人以上の開きがある。しかし、1人当たりの利用時間と利用頻度ではニコ動が勝る。2ちゃんねる的なコメント機能や「職人」による高品質動画などが醸し出す臨場感と一体感が、ユーザーを引き付けているのだろう。(ちなみに「2ちゃんねる」は、利用者数888万5000人、1人当たり利用時間56分4秒、同利用頻度6.27回である。ニコ動は利用時間と頻度で2ちゃんねるを超えている。)

 また、トップ10のうちYouTubeは当然のこと、「Dailymotion」、「veoh」、「Pandora.TV」、「LiveVideo」と海外系サイトが5つランクインしている。 この他にも「GUBA」が23万9000人、「Heavy.com」が14万6000人*、「Metacafe」が14万1000人*の利用者を集めており、国外発祥の動画共有サイトも多く見られていることがわかる。世界各国の逸品動画から日本のアニメ・TV番組まで、コンテンツが比較的豊富にあることが魅力になっているのだろうか。

 一方、国内勢はどうか。上表にないサイトをいくつかピックアップした。

サイト名 利用者数(千人) 1人当たりの
利用頻度
1人当たりの
利用時間
字幕.in* 119 1分18秒 1.14回
ワッチミー!TV** 103
eyeVio** 65
Rimo** 16
ニフニフ動画** 11
Source:Nielsen//NetRatings NetView AMS 2007年10月 家庭からのアクセス
*Nielsen//NetRatings が統計上の信頼性を確保できると規定するサンプル数を満たしていません。従って参考値としてお考えください。
**十分なサンプルサイズを満たしていません。従ってデータの信頼性に問題があります。

 「字幕.in」と「ニフニフ動画」は、動画にコメントを付けられるサイト。 この類のサイトの中で、ニコ動がいかに多くのユーザから支持されているかがよくわかる。また、「ワッチミー!TV」はフジテレビなど、「eyeVio」はソニー、「Rimo」は株式会社はてなが運営している。eyeVioは携帯電話、Rimoはゲーム機の「Wii」での視聴にも対応しているが、それらからのアクセス数は不明だ。家のパソコンでの利用者数に限れば、まだ比較的少ないと言える。

 海外と国内、大企業とベンチャー企業、放送会社とネット系企業。 さらに半ば趣味で新規サービスを立ち上げる身軽なマッシュアッパー。ユーザー(時間)をめぐる大競争を勝ち抜くのはどのサイトか。ネット視聴率の調査会社が出すレポートに、来年も乞うご期待。

(文/ネットレイティングス アナリスト 岡本亨)

※このコラムはネットレイティングス発行のメールマガジン「Nielsen//NetRatings Reporter」に連載されている記事です。禁無断転載。