大口 伸彦
オーディオ事業本部 新規ビジネス商品部 2課統括課長

 「意外に好調です。プレゼント用にもよく売れています」(大手量販店店員)。これは、ソニーが9月に発売した、歌って踊るスピーカー型のオーディオプレーヤー「“Rolly”(ローリー)」の評判。発売前には賛否両論もあったが、ソニーも「販売台数は予想通りですが、音がいいなどポジティブな意見が多いようです」と語るように、巷(ちまた)ではなかなか話題になっているようだ。

 “Rolly”の開発を担当した大口伸彦氏の肩書はオーディオ事業本部の新規ビジネス商品部、2課統括課長。もともとAIBOの開発メンバーだったが、AIBOの開発中止に伴って異動。オーディオの分野に移って、今回「ソニー独特の遊び心」を形にしたのが“Rolly”というわけだ。

 携帯音楽プレーヤーとしてのスペックだけを追うと欠点だらけ。液晶モニターはないから、1発で選曲できない。メモリー容量は1GBなので500曲くらいしか入らない。しかもヘッドホン端子はない…。だが、そこには理由はあった!

 「昔のラジオって、ダイヤルを合わす間に雑音があって、途中から聴こえたじゃないですか。急に大きく聴こえたり…。しかも(個の世界に没入し他者を排除する)携帯プレーヤーと違い、スピーカーがあるので、周りの人から見ても、楽しそうじゃないですか」。

 さらに使う場所については、こう続ける。「キッチンやベッドルームなど、これまで音楽を持ち込めなかったシチュエーションで楽しんでほしい。そのために音質にはとことんこだわったつもりです」。

サウンド・エンタテインメント・プレーヤー“Rolly(ローリー)”。サイズはご覧の通り手の中に収まるほど小さい。実売価格は3万9800円。公式サイトでは、実際に“Rolly”が踊る様子が分かる。(画像クリックで拡大) 踊る機能ばかりが目立つが、実は音質にもこだわっている。このサイズのスピーカーから出ているとは思えないほどの高音質を実現している。(画像クリックで拡大)