薄型大画面テレビをはじめとして、AV機器に詳しいファンにとって2007年は買いたいモノが続々と登場してくる1年になった。

 家庭で大画面テレビやプロジェクターなどを使って映画を楽しむ環境をそろえているホームシアターファンにとっては、5.1chサウンドをはじめとした音響環境のポイントとなるのがAVアンプ。その新製品が続々と登場しており、BDやHD DVDといった次世代DVDの環境と併せて買い換えを検討している人も多いことだろう。そこで今回は、単なる「大画面テレビ」から「迫力のホームシアター」に発展させたい人向けのモデルとして、ソニーの「TA-DA5300ES」を取り上げよう。

 この連載では以前に松下電器産業のフロントサラウンドラック「SC-HTR300」やヤマハの「デジタルサウンドプロジェクター YSP-4000」を取り上げてきたが、今回取り上げるTA-DA5300ESは、価格的にも音質的にもさらにワングレード上がる製品だ。ホームシアター機器の解説はどうしても音声フォーマットなどの技術解説からになってしまいがちだが、今回は技術的な説明や音質の話は極力避けて、実際にどうすれば出来るのかを“モノ”的な扱いで紹介していこう。

ソニーが2007年10月20日に発売したマルチチャンネルインテグレートアンプ「TA-DA5300ES」(実売価格21万円前後)。ちなみにAVアンプの場合、スピーカーは別売りだ(画像クリックで拡大)

AV機器をトコトン楽しむための中心的な存在となるAVアンプ

 いきなりAVアンプと説明しても分からない人も多いと思うので、簡単にホームシアター機器としての説明から始めよう。

 AVアンプは別名「AVレシーバー」などとも呼ばれ、5.1chサラウンドなど音声を中心にAV機器やスピーカーなどとの接続を担う機器だ。例えばDVDの音を5.1chで再生するためにはDVDプレーヤーなどの「プレーヤー」、今回取り上げているスピーカーをコントロールする「アンプ」、「スピーカー」の3つの機能が必要になる。現在流行のフロントサラウンド機器はAVアンプとスピーカーを一体化したものだが、そこからAVアンプだけを取り出して独立させたものと考えれば分かりやすいだろう。

 また、AVアンプは、現在では音だけでなく映像機器も扱えるようになっている。つまり、テレビのある部屋に映画館のような5.1chのサラウンドを導入して、さらに映像も音声も簡単に切り替える「AVセレクター」としても使える製品がAVアンプなのだ。

 あとは対応する音声コーデックなど様々な要素を解説するのが常だが、基本からすべて説明しようとするとさすがにキリがない。次ページから早速セットアップをしながら、必要な内容を適宜紹介していくとしよう。