リンク先で見かける「tinyurl.com」って何?

 ミニブログ「twitter」のユーザーページなどで、Webページのリンク先に「tinyurl.com」で始まるアドレスを見かけることが多くなった。このリンク、実際にクリックしてみると行き先は、tinyurl.comから続くアドレスとは違う別のWebページになる。これって、どういう仕組みなんだろう?

 例えば、「http://tinyurl.com/2taod3」というリンク先がある。このリンクをクリックすると、「日経ビジネスオンライン」の私のコラム一覧が開くが、リンク先のアドレスを見ると、http://business.nikkeibp.co.jp/bns/author.jsp?ID=129193&OFFSET=0になっている。

 「http://tinyurl.com/2taod3」をクリックすると「http://business.nikkeibp.co.jp/bns/author.jsp?ID=129193&OFFSET=0」が開く。どういうことかと言うと、「http://tinyurl.com/2taod3」は「TinyURL(短縮アドレス)」と呼ばれるもので、本来のアドレスを短縮しているのだ。ちなみに、Webページのアドレスのことは「URL(最近ではURIのほうが一般的)」と呼ぶので、tiny(小さな)URLとしたのが名称の由来だ。

 原理としては、クリック後いったん「TinyURL.com」というサイトにジャンプし、そこで「http://tinyurl.com/」に続くキーワードで本来のアドレスを検索してそちらにジャンプする。こうしたリンク先の転換制御をリダイレクションとも言う。

 短縮アドレスサービスで最も利用されているのは、「TinyURL.com」だが、ほかにもZonow.com | Free Short Url RedirectionurlTea - smooth sips of decanted web addressesurlbrief.com、国内ではURL圧縮のウェブ精米などがある。

TinyURLのアドレスはこっそり、tinyurl.comのサイトに転送され、その後、本来のアドレスに変換されている

なんでTinyURLが広まったの?

 TinyURLが広まった理由は3つある。1つめは、「Twitter」が採用していることだ。「Twitter」では1つの発言が140文字までに限定されているので、「このWebページ面白いよ」とアドレスを書き込む時、アドレス部分が長いと発言が読みづらい。そこで、「Twitter」では長いアドレスは自動的にTinyURLに置き換えられるようになっている。

 2つめの理由は、最近のインターネットのサービスではアドレス自体が長くなる傾向があるからだ。特に「Amazon.com」が書名をアドレスに含めるようになったことの影響は大きい。例えば、私は最近「JavaScript+Ajaxプログラミング・テクニック―メソッド/自作関数などの基礎知識からブラウザ・ファイル・Windows操作の極意」という本を書いたのだけど、アマゾンのアドレスはこんなに長い。

http://www.amazon.co.jp/JavaScript-Ajax%E3%83%97%E3%83%AD%E3%
82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%
BB%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%
E2%80%95%E3%83%A1%E3%82%BD%E3%83%83%E3%83%89-%E8%
87%AA%E4%BD%9C%E9%96%A2%E6%95%B0%E3%81%AA%E3%81%
A9%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98%
E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%
82%B6%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%
AB%E3%83%BBWindows%E6%93%8D%E4%BD%9C%E3%81%AE%E6%
A5%B5%E6%84%8F-%E4%BD%90%E8%97%A4-%E4%BF%A1%E6%AD%
A3/dp/4896273591/ref=sr_1_6/888-8888888-8888888?ie=UTF8&s=
books&qid=1193103400&sr=8-6

 「%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82」という部分は実は書名をアドレス用のコードに変換している(技術的にはURIエンコードという)だけだ。この本のアドレスは書名部分を取り除き次のようにしても全く問題ない。

 「Amazon.co.jp」の場合はこれだけで短縮アドレスができてしまうのだけど、元の長いアドレスもTinyURLを使うとこんなふうに簡単になる。

 ちなみにTinyURLの作り方だが、TinyURL.com」のトップページにある入力欄でアドレスを指定して「Make TinyURL!」ボタンを押すと表示される。もっと簡単に作成したいなら、アドレスの前に次の指定を入れてアクセスするだけでいい。

http://tinyurl.com/api-create.php?url=

 「Twitter」では自動的にTinyURLに変換されるけれど、アドレスに含まれる「#」などの記号は対象にならない。このため、自動的にTinyURLに変換するより、手動でTinyURLにしておくほうが効果的なことがある。

短縮アドレスにはデメリットもある

 TinyURLが流行している3つめの理由は、リンク先を隠すという機能があるからだ。が、これを悪用したい人たちもいる。

 例えば、「Twitter」で「ここ面白いよ http://tinyurl.com/xxx」とあって、リンクをクリックしたらアダルトサイトだったり、アフィリエイトのWebページだったりすることがある。特にアフィリエイトページは閲覧するとブラウザに閲覧記録を残されてしまい、潜在的な顧客とみなされることになる。さらに、ウイルスやスパイウエアなどが仕込まれたサイトに飛ばされる危険性も否定できない。

 また、TinyURLはWebページのアドレス以外にメールアドレスを隠すこともできるので、クリックしたとたんにメールソフトが起動してびっくりするということもある。

 TinyURLに限らず短縮アドレスサービスを利用する場合はこうした危険がともなう。対処法は「短縮アドレスのリンクは信頼おける発信者のWebページ以外ではクリックしないこと」だが、特に普及しているTinyURLについては、TinyURL側で保護の仕組も提供しているので活用するといい。保護機能を有効にすると、リンクのクリック後、いったんTinyURLのページで表示される本当のアドレスを確認してからジャンプするという手順になる。

 TinyURLの保護機能、つまりプレビュー(前もって通知する)機能は、以下のWebページのClick here to enable previews.を1回クリックしておけば利用できるようになる(解除する場合もこのWebページで可能)。

「Click here to enable previews.」をクリックしておけば、いったんTinyURLのサイトでリンク先のアドレスを確認できるようになる(画像クリックで拡大)


著者

佐藤 信正(さとう のぶまさ)

テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「Ajax実用テクニック」「JScriptハンドブック」「ブラウザのしくみ」など。