ユーザー視点の辛口評価で好評の戸田 覚氏による連載。今回は、話題の「iPod touch」について。「営業マンよiPod touchを買え!」というのが戸田氏の結論。iPod touchは、実は最高のビジネスツールだった!?
あれはもう5年も前のことだろうか。
某テレビの生放送で「Macの○×という機種を買って仕事に使いたいのですがどう思いますか?」と尋ねられた。
僕は、「それは、話になりませんね。ゴミを買うような物です」と答えた。するとどうだ、「戸田死ね」「ゴミはWindowsだ」などというクレームが局に殺到したのだ。
僕は、Mac全部がゴミといったわけでもなく、仕事に使うならその機種はまったく意味がないから、ゴミを買うような物だと言ったわけだが、Macファンの反応の良さには恐れ入った記憶がある。
――そう考えると、今回も、あまりに「ひどい」内容なのかもしれない。
お題は、今をときめくiPod touchだ。僕も発表後、すぐさま注文を入れたのだが、到着したのは10月6日だった。単なるレビューとしては出遅れもよいところだし、このインターフェイスやら本体の素晴らしいデザインは、もうありとあらゆる所で書き尽くされ、言い尽くされているので、今さら書く気がしない。そこで、ちょっと違うことを書きたい。
神をも恐れぬ辛口の僕だが、勘違いは防ぎたいので最初に言っておく。iPod touchは、それ相応に使えば素晴らしい製品である。まったく文句の付けようがなく、個人的にも愛用している。
その上で、今回はまったく違うコンセプトの使い方をしたい。
「営業マンよiPod touchを買え!」と言いたいのだ。
美しいビジュアルをお洒落に使うのがコンセプトのiPod touchをベタに使いこなしてしまおうというわけだ。
営業の現場では、立ったまま情報を見せるようなセールススタイルを取ることが結構ある。よく、小さなパンフレットや商談用のカードをこしらえて、サッと顧客に見せるような使い方だ。とにかく、限られた時間で情報を伝えられないと勝てないのだ。
iPod touchをセールスツールに活用しようというわけだ。