「InternetExplorer 7」を導入して二カ月あまりが過ぎた。
 実は昨年11月にリリースされた直後にインストールしたものの、あまりに不都合が多いので二日後にはアンインストールしている。インターネットに接続すると、しばしば「問題が発生したため、Internet Explorerを終了します。ご不便をおかけして申し訳ありません。」というエラーメッセージが出たし、フリーズすることも多かった。

 周囲から「リリースされたばかりのソフトは欠陥があるから、すぐに使ったら駄目だよ」と笑われた。コンピュータ業界では当然のことらしいのだが、ぼくはそういう事情を知らなかった。

 年が明けてから、再度、インストールした。一カ月以上経ったのだから、不都合が修正されたに違いないと思ったのだ。
 で、今度は問題なく動いてくれた。

 どうやら、この種のソフトは「リリース後の問題発生を受けて完成させていく」という開発の道筋を辿るらしい。クルマや家電製品などでそんなことをしたら、リコールでお金がかかって大変だ。コンピュータ業界(というのだろうか)は特殊な世界だなあ、とつくづく思う。

 ところが、ここに来て、また不都合が生じるようになった。見えないページがあるのだ。F5、あるいは「更新」ボタンを押すと解決する場合が多いが、どうやっても見えないページもある。
 ま、これもそのうち修正されるだろう。

 パソコンのセキュリティーは、ニフティが光フレッツのユーザーに提供している「常時安全セキュリティ24」にまかせっきりだ。
 その常時安全セキュリティが、Version4.00にバージョンアップしたというお知らせがきたので、何の疑いも持たず、さっそくインストールした。
 これがまた大失敗だった。インターネットには接続できないし、ほかのソフトも起動できなくなったのだ。
 これを古いバージョンに戻すのがまた一苦労だった。いや、作業自体は簡単なのだが、それを教えてくれるサポート窓口になかなか電話がつながらなかったのだ。

 さて、先ごろWindowsの新しいOSであるWindows Vistaがリリースされた。我がパソコンを富士通のサイトにつなぎ、診断してもらったところ、Vistaが使えることがわかった。さっそくインストールしたいところだが、IE7と常時安全セキュリティ24での教訓がぼくを引き止めさせている。

 「出たばかりのものには飛びつくな」が、その教訓だ。

 今なら割引価格で導入できるのだが、そういうわけで今回は導入を見送った。

タヴプラウザは便利だが、全体的に見た目がどうも子供っぽい。これはIE7に限らず、新しいOutlookもどこか子供っぽいような気がする。同じ機能を持ちながら、デザインはシンプルな旧タイプのままという選択肢があればとても嬉しい

筆者紹介 斎藤 純(さいとう・じゅん)
 作家。1957年岩手県生まれ。立正大学文学部卒。大学卒業後、コピーライターの傍ら、出版社に投稿を続け、84年『辛口のカクテルを』で北の文学最優秀賞を受賞。88年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。91年小説家として独立、94年『ル・ジタン』で日本推理作家協会賞。2005年『銀輪の覇者』が「このミステリーがすごい 05年版」でベスト5に選出された。主な著書に『オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。』『モナリザの微笑』などがある。
 毎月出かけるいろいろなコンサートや展覧会での感動体験を綴ったエッセイが岩手めんこいテレビ公式サイト「目と耳のライディング」で好評連載中。また、斎藤純さんご自身のブログも随時更新中です。