ケータイユーザーの多くは「どの曲にしようかな?」とケータイに入っている着メロを選んだことがあるだろう。いつの間にか私達は着メロに親しむ生活を送っている。しかしひと昔前までは、電話の音といえばあの「ジリリリリン(あるいはトゥルルルル)」という電話特有の音(あえてその音を着メロにしている人もいるだろうが)だった。今のような着信音のバリエーションを、当時、誰が予想しただろう。

 最初はケータイにプリインストールされている着メロから選び、それに飽きれば、新曲の着メロをWEBサービスよりダウンロードして取得。さらに最近は、着うたをダウンロードする人も増えている。着メロ、着うたはケータイの公式サイトの一番人気のサービスの1つだ。

 着メロサービスを提供している会社はたくさんあるが、その中の1つ、サミーネットワークスが、ナント、ケータイだけでなく、家電製品にも着メロをダウンロードできる仕組みを考えたという。そして、約5000曲の着メロの中から好きな曲を選び、アラーム音に設定できるという目覚まし時計「muPass(ミューパス)クロック」が、このたびセイコークロックから発売される。

 「これは面白い仕組みじゃないか!」ということで、さっそく突撃取材してきた。

セイコークロック「muPass(ミューパス)」搭載の目覚まし時計
【画像をクリックすると拡大表示されます】


赤ちゃんをあやしながら思いついた、メリーさんの着メロ利用

 取材に応じてくださったのは、セイコークロック ムーブメント開発部の今村美由紀さんと販売推進部の高比淳子さん。そして、サミーネットワークス サウンドコミュニケーション事業部の佐藤慎吾さんと経営企画室の山崎あしたさん。2月16日発売予定のmuPass搭載の2機種4モデルを手に、記念撮影。

左側から、セイコークロックの高比淳子さん、今村美由紀さん、サミーネットワークスの佐藤慎吾さん、山崎あしたさん
【画像をクリックすると拡大表示されます】

京太(以下、京):着メロを家電製品にも取り入れるという仕組みは大変面白いですね。これを思いついたきっかけから教えてください。

佐藤さん(以下、佐):今から3年前、我が社の着メロ事業では、着メロをケータイ以外にも使えないだろうかと模索していました。そんな中、当時、私と一緒に組んで仕事していた相棒が子どもが産まれたばかりで、忙しくしていたので、土日は彼の自宅に行き、赤ちゃんのお守りを手伝いながら、色々と知恵を絞っていたんです。そのとき、赤ちゃんのおもちゃの「メリーさん」も、ケータイの着メロのように自由に好きな曲が設定できたら、面白いんじゃないかとひらめきまして……。

京:メリーさんって、あの、赤ちゃんの頭上に吊るしてあって、くるくる回りながらオルゴールが流れるアレですか?

佐:はい。相棒の家のメリーさんからは子守唄が鳴っていたのですが、赤ちゃんだって、いつも同じ曲ばかりでは飽きてしまうのではないかと思ったのです。一方、親がわが子に聴かせたいと思う曲も千差万別でしょうし、自由に選べる方が良いのではないかとも考えました。そこで、メリーさんに着メロがダウンロードできる機能をつけることを思い付いたのです。

京:どういう仕組みですか?

佐:メリーさんに赤外線通信機能を取り付け、ケータイにダウンロードした着メロデータを、ケータイの赤外線通信機能を介して受信できるようにしました。

京:なるほど。赤外線通信なら多くのケータイに搭載されているので、誰でも利用可能ですよね。

佐:残念ながら、赤外線通信搭載ケータイと言っても、muPassに対応していないケータイでは利用できません。購入する際には、事前に対応機種を確認してくださいね。

京:そうなんですか……。でも、着メロって確か著作権保護の問題があって、ケータイの外部に出すことは難しいのではなかったでしょうか。外部メモリーには保存できないですし……。

佐:おっしゃる通りです。そのため、ケータイにダウンロードした着メロをメリーさんに赤外線通信で送信する際、メリーさんがその着メロを受信したという情報を、逆にケータイに送信することで、初めて一連の流れが完了する形になっているのです。つまり、ケータイを介して、どのmuPass対応の家電製品にどの着メロが転送されたかを弊社のサーバで一元管理しているのです。

NEXT選んだ着メロを高音質の目覚まし時計で再生!