前回の予告と全然違っているが、今回は「Home Premiumはホントに必要なのか?」について考えてみたい。別にHome Premiumを搭載したパソコンがダメというわけではなく、マイクロソフトがWindows Vistaのエディションをオンラインでアップグレードできる「Windows Anytime Upgrade」サービスを1月30日から開始すると発表したからだ。Vistaの導入にあたって、パソコンの新規購入でもアップグレードでもエディションの選択はとても重要だ。しかしこのサービスが利用できるのなら、もっと柔軟に考えてもよさそうに思える。別にHome Premiumにこだわってパソコンを買わなくてもいいのではないだろうか。
| ■オンラインで簡単にできそうなWindows Anytime Upgrade |
Windows Anytime Upgradeとは、エディションのアップグレードに必要なデジタルキーをオンラインで購入し、それを使ってWindows Vistaのエディションをアップグレードするというもの。つまり、Home Basicを搭載したパソコンを買っても後からお金を払ってHome PremiumやUltimateにアップグレードできる、というサービスだ。
そもそもVistaのインストールディスクには全エディションのデータが含まれており、インストールするときにプロダクトキーでエディションを判別している。この仕組みを利用して、デジタルキー(アップグレード用のプロダクトキー)を使ってエディションを変更(アップグレード)するわけだ。
実行するには購入したパソコンに同梱される「Windows Anytime Upgradeディスク」が必要で、デジタルキーの購入は、パソコンメーカー各Webサイトから行う。2006年1月19日時点でこのサービスへの対応を表明しているメーカーは10社だが、今後増えるだろう。ちなみにパッケージ版やDSP版については現時点で詳細は不明。また、ホームユーザー向けのHome Basic/Premiumからビジネスユーザー向けのBusinessへの変更はできない。
アップグレードの対応と参考価格は下の通りで、実際の各メーカーのアップグレード価格はこれより若干安くなるかもしれない。Windows Anytime Upgradeは、Vistaの「スタート」メニュー→「Extrasとアップグレード」の中にあり、「コントロールパネル」の「システムとメンテナンス」からも起動できる。
「Windows Anytime Upgrade」の対応と参考価格表
・Windows Vista Home Basicから
→Windows Vista Home Premium 9800円
→Windows Vista Ultimate 2万3800円
・Windows Vista Home Premiumから
→Windows Vista Ultimate 1万8800円
・Windows Vista Businessから
→Windows Vista Ultimate 1万6800円
編集部にあるHome Basic、Home Premium、Businessをインストールしたパソコンでは下のような画面が表示された。それぞれこのサービスでアップグレードできるエディションとの機能比較表が見られる。
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| ▲ Home Basicの場合はHome PremiumかUltimateへのアップグレードが選択でき、それぞれのエディションとの比較表が見られる | |
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| ▲ Home Premiumの場合、Ultimateへのアップグレードが可能。比較表もUltimateと比べられている | |
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| ▲ Businessの場合もUltimateへのアップグレードのみで、Ultimateとの比較表が見られる | |
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| ▲ アップグレードを選ぶとこの画面が表示される。下の「アップグレードプロセスを開始する」を押すとアップグレードできる、はず(サービス開始前のためまだ試せない)。アップグレードしてもインストールしているアプリケーションやファイルに影響はないが、念のためにバックアップを取ることが強く推奨されている |
| ■Home Basic搭載パソコンを買うときはスペックに注意 |
さてこうなると、「わざわざHome Premium搭載の高いパソコンを買わなくても、とりあえず安いHome Basic搭載パソコン(もちろんWindows Anytime Upgrade対応機種であることが前提)を買っておいて、後からアップグレードすればいいんじゃないの?」と思う人がいるだろう。確かにその通りだ。しかしHome Basic搭載パソコンを買う場合でもスペック、特にメモリー容量とグラフィックス性能には注意が必要だ。
プレミアムエディション(Home Premium、Business、Ultimateはまとめてこう呼ばれている)とHome Basicの動作要件はそれぞれこの通りで、大きな違いは「グラフィック」と「システムメモリ」だ。このうち、メモリーはほとんどのパソコンで増設できる。つまりお金はかかるが対応可能ということだ。一方のグラフィックス性能は、最近のメーカー製パソコンはチップセット内蔵グラフィックス機能が主流で、デスクトップでもグラフィックスカードを増設できる拡張スロットが空いていないものが多い。そのため購入後のパワーアップは難しい状況と言える。つまり、購入時点でプレミアムエディションのグラフィックス要件を満たしているパソコンでないと、あとからOSをプレミアムエディションにアップグレードしても「Windows Aero」などには対応できないことになる。
将来的にプレミアムエディションへのアップグレードを考えているのなら、Home Basic搭載パソコンを買うときでもグラフィックス性能に注意して、Windows Aero対応のものを選んだ方がいい。グラフィックス性能を満たしていればメモリーを増設するだけでプレミアムエディションにアップグレードできる。動作要件が共通であるHome PremiumやBusinessからUltimateへのアップグレードは、スペック的に問題はないはずだ。もっとも、Windows Aeroを使うことを諦めればこれは大した問題にはならない。























